コンテンツにスキップする

米金融当局者、テーパリング加速にオープン-FOMC議事要旨

更新日時
  • 利上げ開始のタイミングも含め柔軟性の必要強調、「準備」訴え
  • 最新の物価統計発表前でも当局者の多くは高インフレ持続を懸念

1日を始める前に押さえておきたい世界のニュースを毎朝お届け。ブルームバーグのニュースレターへの登録はこちら

米金融当局が24日公表した今月2、3両日の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨では、その後の統計発表で物価圧力の高まりが裏付けられる前の時点であっても、インフレ抑制に向けた債券購入プログラムのテーパリング(段階的縮小)のペース加速に当局者がオープンな姿勢であったことが示された。

  それによれば、「インフレ高進が続く場合、委員会参加者が現在予想しているよりも早期に資産購入のペースを調整したり、フェデラルファンド(FF)金利誘導目標レンジを引き上げたりする準備を委員会として整えるべきだと、幾人かの参加者から指摘があった」という。

Short-Term Increase In U.S. Debt Ceiling Passes Senate
ワシントンのFRB本部
Photographer: Stefani Reynolds/Bloomberg

  このFOMC後に発表された物価統計はインフレ動向の悪化を示している。このうち、米商務省が24日発表した10月の個人消費支出(PCE)価格指数は前年同月比5%上昇と、1990年以来の大幅な伸びとなった。

関連記事

  ドイツ銀行の米国担当チーフエコノミスト、マシュー・ルゼティ氏らは調査リポートで、「金融当局は12月のFOMC会合でテーパリング加速に動くと見込まれる」と分析。「今後のデータがわれわれの予測近辺の数値となる限り、金融当局が月間のテーパリングの倍増を発表するというのが基本シナリオだ」とし、来年3月末までに終了するとの見通しを示した。

  FOMCは前回の会合で、FF金利の誘導目標レンジを0-0.25%で据え置くことを決定。また、それまで月額1200億ドル(約13兆8500億円)のペースで進めてきた債券購入を段階的に縮小し始めることも決めた。債券購入の縮小については、2022年半ばまでのプロセス完了が視野にある。

relates to 米金融当局者、テーパリング加速にオープン-FOMC議事要旨
PCE価格指数の前月比での推移とその内訳
出所:米商務省経済分析局、ブルームバーグ

  テーパリングを一段と早期に終了することになれば、インフレ抑制に必要と金融当局が判断した場合、利上げ開始の時期を前倒しする選択肢も確保できる。

  バイデン大統領がパウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長再任を発表した22日のイベントで、同議長は「経済と力強い労働市場を支援するとともに、インフレ高進が定着するのを防ぐため、当局の手段を活用していく」と明言した。

  議事要旨では、当局者らは「総じて、インフレ率が22年中に顕著に鈍化すると引き続き予想している」とした一方、「高インフレがより根強く続く可能性を示唆するような考察に多くの参加者は言及した」と記された。

  JPモルガン・チェースの米国担当チーフエコノミスト、マイケル・フェロリ氏は顧客向けのリポートで、前回FOMC後に発表された10月の物価統計でインフレ高進が示される前であっても、「高インフレが続くのであればテーパリングのプロセス加速を支持する参加者グループが既に存在した」とコメントした。

  インフレに対する懸念から、FRBのクラリダ副議長とウォラー理事、セントルイス連銀のブラード総裁、サンフランシスコ連銀のデーリー総裁らは、12月14、15両日開催の次回FOMC会合でテーパリングのペース加速を議論するのが適切になるかもしれないとの見解を示している。

  キャピタル・エコノミクスの米国担当チーフエコノミスト、ポール・アシュワース氏は「最新のデータでは、10-12月(第4四半期)の国内総生産(GDP)の伸びが年率6.5%に達する可能性も示唆されており、テーパリング加速議論を支持する当局者は増えるとわれわれは見込んでいる」と指摘。「インフレが多少鈍化しても、かなりの長期にわたって当局目標を上回り続ける可能性が高いということにFOMCは明らかに気づいている」と述べた。

原題:Fed Open to Faster Taper at Last Meeting Amid Inflation ConcernFed Stressed Flexibility on Taper, Rates at Last Meeting (2)(抜粋)

(議事要旨の内容やエコノミストのコメントを追加し更新します)
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE