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米遺産税収が2年で半減、超富裕層がさまざまな方法で課税回避

  • 2017年の税制改正で遺産税の基礎控除を2倍に引き上げ
  • 米超富裕層の純資産はこの5年間で倍増-ビリオネア指数

米国の超富裕層の富が急増したにもかかわらず、政府に入る遺産税(相続税)収入はこの2年間で半減した。内国歳入庁(IRS)の新しいデータが示した。

  それによると、2020年には1275の富裕層の家族が総額93億ドル(約1兆630億円)の遺産税を支払った。18年にIRSに入った額は200億ドル余りで、約5500の家族から支払われていた。

  急激な減少は、遺産税の基礎控除を2倍に引き上げた2017年の共和党主導の税制改正によるところが大きい。

  米国の夫婦は現在、生涯にわたって2340万ドルを非課税で譲渡できるが、これよりはるかに多い富を待つ家族はアドバイザーを雇って税負担を減らせる。ブルームバーグによる先月の調査によると、ナイキ創業者のフィル・ナイト氏はさまざまな方法を駆使して家族に巨額の財産を非課税で移管した。

  遺産税は「最小化が容易だ」とグリーンバーグ・アンド・シュルマンのリチャード・グリーンバーグ弁護士は指摘。控除の2倍引き上げに加え、利用可能な相続計画テクニックによって、そうした行為ができるようになっていると説明した。

  民主党は基礎控除を半分に減らし、超富裕層が利用する抜け穴の多くをふさぐことを提案していたが、党の一部中道派の反対を受け、バイデン政権の最新の税制・支出法案からこれら提案は削除された。

The Shrinking Estate Tax

Net revenues to the U.S. Treasury from the levy, by year

Source: Internal Revenue Service

  トランプ前政権と議会共和党が税制改正で遺産税減税を打ち出す前から、超富裕層からの税収は、この層の資産急増にもかかわらず伸び悩んでいた。

  ブルームバーグ・ビリオネア指数によると、米超富裕層の純資産はこの5年間で倍増し、計5兆ドルを超えた。

原題:Ultra-Rich Skip Estate Tax and Spark 50% Collapse in Revenue (1)(抜粋)

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