コンテンツにスキップする

円LIBORから代替指標への移行、「着実に進展」-検討委報告書

  • 移行困難な契約への対応、検討委の見解に大多数が賛同
  • シンセティック円LIBOR利用、当事者合意なければ係争リスク

日本円金利指標に関する検討委員会(事務局:日本銀行)は19日、円LIBOR(ロンドン銀行間取引金利)の公表停止を12月末に控え、代替指標への移行が「着実に進展している」との見解を示した。期限内に移行が困難なタフレガシー契約への対応に関する市中協議の取りまとめ結果を公表した。

  タフレガシー契約はセーフティーネットとして疑似的なシンセティック円LIBORの利用が検討されるが、報告書では検討委や金融庁・日銀の調査を踏まえて「現時点でシンセティック円LIBORの利用が見込まれている契約は特定されていない」と明記。ただ、「今後、タフレガシーが生じる可能性はある」とも指摘した。

  市中協議の意見募集では、タフレガシー契約を特定するための考え方や、シンセティック円LIBORを利用する場合の留意事項に関する検討委の見解に大多数が賛同した。検討委は利用に際しては現行の円LIBORと経済価値が変わり得るため、契約当事者間の合意がなければ「係争が生じるリスクがある」と警鐘を鳴らした。

  英金融行動監視機構(FCA)は9月に、デリバティブ(金融派生商品)を除く円とポンドのタフレガシー契約について、一部の期間でシンセティックLIBORを2022年1月から1年間に限り利用可能とすると発表した。

 タフレガシーとしてシンセティック円LIBORの利用を検討し得る契約
貸し出し金融機関からの説明を受け、円LIBORからの移行に向けて契約当事者間で誠実に協議を実施した上でもなお、21年末までに事前移行または頑健なフォールバック条項の導入に関する合意ができなかった契約
債券法令に定められた契約変更手続き(社債権者集会の開催または全員同意の取得) により、発行体が円LIBORからの移行に取り組んだものの、21年末までに法令上必要な同意などを得られず、移行を完了することができなかった契約
関連記事
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE