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日立建機社長、中国市場の低迷「2-3年は続く」-米州開拓に注力

  • 中国内の工場で日本など他地域向け輸出品生産を検討、余剰能力活用
  • 米州での合弁解消で独自の販売網構築へに意欲、低シェア脱却へ

日立建機の平野耕太郎社長は、低迷する中国建設機械市場について、工事量の減少や不動産開発大手の経営危機問題に加え、2023年1月に導入される排ガス規制の影響により、今後2-3年は調整局面が続いていくとの見方を示した。また、米州事業では、米農機大手ディアとの業務提携解消を受けて独自の販路を構築し事業拡大に挑む。

Hitachi Construction Machinery Co. Kotaro Hirano
日立建機の平野社長(4月・都内)
Source: Hitachi Construction Machinery Co.

  平野氏は17日のインタビューで「中国は今年のみならず、来年、再来年と厳しい」と先行きに警戒感を示した。需要の減少を見据え、中国の工場の稼働を維持するため、余剰の生産能力を活用して日本向けの機種を一部生産することなどを検討していることを明らかにした。中国以外への地域へ輸出を拡大する方針だ。

  中国市場では、建設工事が減少する中、多額の負債を抱える中国恒大集団の債務危機の影響が懸念されており顧客の新車への購買意欲が低下している。10月の油圧ショベルの需要は前年同月比で6割以上減少。景気対策で急拡大を遂げた昨年から一転、厳しい状況が続いている。

  さらに23年1月には排ガス規制が実施され、従来型機種の生産だけでなく販売も規制されることから、売れ残りを懸念する外資の建機メーカー各社は生産を抑制することになるとみている。平野氏は、中長期的にも中国需要が過去最高を更新した前期(21年3月期)の水準を「通常なら超えることはないだろう」との見方を示した。 

  一方、中国以外の地域では、新型コロナウイルス感染拡大の影響からの回復で、需要は好調に推移している。

  日立建機は今後、北米・中南米事業に注力する。同社は8月、30年以上にわたるディアとの提携を解消すると発表した。米ノースカロライナ州やブラジルでの合弁事業を解消し、今後は独自の販売網を構築し油圧ショベルなどの販売や部品サービスを自社で手掛ける。

  これまで米州では日立建機ブランドの油圧ショベルや部品の販売はディアが手掛けており収益性の高い部品・サービス事業や最新機種の投入など思うようにいかず、他の地域と比較してシェアも低い。平野氏は、北米・中南米を「自分たちがやることでグローバルになれる。これまでとは絵が違ってくる」と述べ、今後の事業展開に意欲を示した。

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