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中国不動産政策が緩む兆し-最悪期過ぎたのか、ゴールドマンなど物色

  • 中国当局はシステミックな流動性不足防ぎ、社会の安定確保で微調整
  • 無謀な借り入れや投機抑制巻き戻す意図ない-劇的転換は期待薄か

中国の不動産開発企業に対する当局の締め付けは転機を迎えたのか。中国政府からの相次ぐ前向きなシグナルを受け、こうした問いが世界のトレーディングデスクで持ち上がっている。

  開発会社の株価や社債価格は年初来安値から持ち直しつつある。ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメントやオークツリー・キャピタル・グループ、アジアの老舗ヘッジファンドなどが物色に動き始めている。

ゴールドマン、中国不動産の社債を購入-他社敬遠のディストレスト債

  中国共産党の政策を読むのは難しいが、財務が脆弱(ぜいじゃく)な開発業者から格付けが高めの同業他社への波及的影響を抑えるための取り組みが進んでいる兆候はある。

  一連の変更で説明を受けた銀行関係者と当局者5人によれば、中国当局はシステミックな流動性不足を防ぎ、社会の安定を確保するため微調整を行っている。センシティブな問題だとして匿名を条件に話した。

China's dollar junk bond yields are near historic highs
 
 

  ただ、より劇的な転換を見込んでいるならば期待外れに終わる可能性もある。見境のない借り入れや不動産投機を抑えるより幅広い取り組みを後退させる意図は現時点でないと銀行関係者や当局者は話す。銀行保険監督管理委員会(銀保監会)は先週、今後も「不動産の金融化」を抑制し、同セクターがバブル化しないようにすると表明した。

  S&Pグローバル・レーティングのレンユエン・チャン氏らアナリストチームは今月のリポートで、「われわれの見解では不動産政策が2022年に急転換される公算は非常に小さい」と指摘。「だが、開発業者で最近相次ぐ信用事由によって政策はやや和らぐ可能性がある」とも分析した。

  S&Pはクレジットクランチで借り換えリスクが悪化するととともに、利益率の縮小でキャッシュフローが制約を受けるため、不動産企業のデフォルト(債務不履行)は来年増えると見込んでいると説明。国有企業を中心に財務が強めの開発業者は生き残り、事業を成長させることができるだろうとリポートで指摘した。

  不動産開発会社は22年前半にドル建て、人民元建て債で相次いで償還を迎える。ブルームバーグの集計データによれば、来年1-3月(第1四半期)にドル建て債で計134億ドル(約1兆5300億円)相当、元建てで126億ドル相当が償還となる。

Maturity Wall

Upcoming dollar and yuan bonds maturities of Chinese developers in 1Q22

Source: Bloomberg

Note: Yuan bond amounts converted into dollars based on Nov.17 rate

 

原題:China Property Easing Has Traders Asking If the Worst Is Over(抜粋)

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