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仏ディオールに中国で批判、写真が「アジア女性汚す」と国営メディア

  • 3年前にはイタリアのD&Cも同じような批判に直面
  • 今年春にはH&Mとナイキが不買運動に見舞われた

フランスのファッションブランド、クリスチャンディオールが中国で批判の標的となっている。上海のショーで使った写真を国営メディアが「アジア女性を汚すものだ」と指摘したことがきっかけ。

  「レディ・ディオール」ショーで使われた写真では、伝統衣装を着たアジアの女性がディオールのバッグを抱えている。政府系の新聞、北京日報は15日、「これがディオールの目に映るアジアの女性か」と題した論評で怒りをぶつけた。 

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ディオールの微博(ウェイボ)アカウントに投稿された写真
 

  現地の中国人写真家が撮影したこの写真について、北京日報は「不気味な目、暗い顔、清王朝風のネイル」が特徴だと伝え、中国の消費者に不快感を与えると主張した。ディオールや新聞各紙、撮影を担当した写真家によるソーシャルメディアへの投稿はいずれも一般市民から怒りの反応を招いたが、不買運動の話にはつながっていない。

  ディオールは今のところコメントしていない。

  北京日報は「写真家がブランド側、つまり西洋の美的感覚にこびへつらっている」とし、「何年もの間、アジア女性は常に小さな目とそばかすという西洋の視点で描かれてきたが、芸術と美を評価する中国のやり方をそれによってゆがめることはできない」と論じた。

  3年前にはイタリアのブランド、ドルチェ&ガッバーナ(D&C)が中国で同じような批判を浴びた。中国人モデルがスパゲティを箸で苦戦しながら食べるキャンペーン動画に対し、人種差別的で無神経だとの批判が広がり、売り上げが急減。D&Cは謝罪に追い込まれた。

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  世界展開するブランドはジレンマに直面している。中国側の反発を招くことなくサステナビリティー(持続可能性)の向上を求める人権団体と欧米消費者を満足させる必要があるためだ。欧米社会との間で地政学的緊張が強まる中、世界最大の小売市場である中国ではナショナリズムが強まりつつある。

  新疆ウイグル自治区での強制労働懸念を指摘したスウェーデンのヘネス・アンド・マウリッツ(H&M)と米ナイキは今年春、中国市場で不買運動に見舞われた。H&Mは6-8月期の中国売上高が少なくとも40%減った。

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  ディオールが政治的に微妙な問題で中国の不評を買ったのはこれが初めてではない。2019年には大学でのプレゼンテーションで中国の地図から台湾を除外し、非難された。

原題:Dior Draws Ire in China With Photo That “Smears Asian Women” (抜粋)

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