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怒りの矛先は当局にも-中国各地で不動産運用商品の投資家が抗議

  • 深圳では何百人もの投資家が中国恒大と佳兆業の本社に押しかけた
  • 北朝鮮国境に近い瀋陽でも同じような抗議が繰り広げられた

抗議は紫禁城(故宮)の南東で起きた。多くの人々が北京の役所に押しかけ中に入れろと叫んだ。10月下旬のことだった。資金繰りに苦しんでいる不動産開発会社の中泛控股(チャイナ・オーシャンワイド・ホールディングス)を巡る抗議活動だ。

  大規模なデフォルト(債務不履行)の瀬戸際にある業界大手の中国恒大集団で始まったことが、中国国内で広がり出している。

  数万人の中国人投資家に「理財商品」と呼ばれる資産運用商品を販売した不動産開発会社少なくとも4社が期限までに資金を返済することはできないと明らかにしており、こうした企業、これらを監督する当局に対する激しい怒りが膨らみつつある。

Shadow Banking

Trust funds are funneled into real estate and cash-strapped China Inc.

Source: China Trustee Association

Note: Trust fund products by types of investment as of June 2021

  中国不動産市場の亀裂は、住宅所有者のみならず不動産開発会社が販売した複雑な投資商品を買い入れた多くの投資家の間にもパニックを引き起こしている。これら企業に関連する少なくとも700億元(約1兆2500億円)の理財商品で支払いが遅れたか、返済スケジュールの見直しを迫られている。

  理財商品を巡る抗議活動が暴動に転じたような様子はないが、街頭での抗議行動が珍しい中国であっては目を引く出来事だ。広東省深圳では何百人もの怒れる投資家が中国恒大と佳兆業集団の本社に押しかけた。北朝鮮国境に近い遼寧省瀋陽でも同じような抗議が繰り広げられた。

  不動産開発各社は最終的には返済すると請け負うことで、理財商品の買い手をなだめようとしているが、中泛の理財商品保有者は同社が見直し後の返済計画を既に守っていないと指摘しており、投資家は政府の介入を期待している。

CHINA-ECONOMY-PROPERTY-EVERGRANDE
深圳にある恒大集団の本社前に抗議で集まった人々と警備担当者ら(9月14日)
写真家:ノエルセリス/ AFP /ゲッティイメージズ

 

  監督当局は理財商品など中国の13兆ドル(約1485兆円)規模に上るシャドーバンキング(影の銀行)に関連する規定を数年にわたり厳格化している。だが不動産開発会社絡みの投資商品の主な供給源を抑制しようと動いたのはつい最近のことだ。事情に詳しい2人の関係者によれば、当局は今年に入り地方の店頭取引所が不動産を裏付け資産とする理財商品を発行することを禁止した。

  中国証券監督管理委員会(証監会)のデータによると、店頭取引所の理財商品残高は2019年7月時点で約8520億元。少なくともその半分は不動産開発会社向けの資金融通だと関係者の1人が語った。

Cutting Exposure

Property-linked trust product value dropped every quarter since 2019

Source: China Trustee Association

  中泛と証監会はいずれもコメント要請に応じていない。北京市公安局東城区の報道担当室には取材できていない。

原題:Furious Investors Test China’s Resolve to Crack Down on Property (抜粋)

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