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東芝、車谷氏ら3名の法的責任は問えず-ガバナンス強化委報告

更新日時
  • 報告書内容の開示で東芝株は後場に急落、一時前日比4.5%安
  • 昨年の株主総会の公正性で一切態度を明らかにしていないー加茂氏
Signage for Toshiba Corp. displayed at the company's headquarters while a red traffic light is illuminated in Tokyo, Japan, on Wednesday, April 7, 2021. 

Signage for Toshiba Corp. displayed at the company's headquarters while a red traffic light is illuminated in Tokyo, Japan, on Wednesday, April 7, 2021. 

Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

東芝のガバナンス強化委員会は12日、6月に公表された調査報告書を受けた再調査で、車谷暢昭元社長や退任した執行役2人について「善管注意義務違反はなく、法的責任を問うことはできない」と結論付けた。

  発表によると、豊原正恭元副社長と加茂正治元上席常務が経済産業省と緊密に連携して行った一連の行為に違法性はなかったと認定。その一方で「市場が求める企業論理に反する行為であると評価せざるを得ない」と結論した。

  また、ガバナンス委は、株主提案についての受け止めや経産省との連携がほとんどの取締役と共有できていなかったなど「ガバナンスが十分効果的に機能しなかったことが一連の行為を生んだ真因」とし、執行役の業務執行を適切に監督するモニタリング態勢の再構築が急務であると指摘した。  

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東芝のロゴ
Source: Bloomberg

  一方、6月の報告書で指摘されていた経済産業省と一体で株主対応を行ったとの内容に関しては、経済安全保障などの行政目的に基づくものとみるのが相当で、違法なものだったとすることはできないと結論づけた。

公正性触れず

  報告書では、昨年7月の定時株主総会の運営が公正に行われなかったとする6月調査の結論に関する検証についての具体的な記載はなかった。これについてガバナンス委員長の金築誠志氏は会見で、株主総会が公正に運営されたかどうかは調査の委嘱事項ではないので判断しなかったと説明した。

  ガバナンス委の報告内容について、加茂氏は「極めて不満。一番のポイントである昨年の株主総会が公正であったかどうかについて一切態度を明らかにしていない」とブルームバーグの取材に答えた。さらに自身への言及については「職を退いたことで責任を問われたという曖昧な落としどころになった」と指摘した。

  豊原氏も今回の報告内容は「大変残念」で、特に個別に見ると問題ないが、事後的、全体的に見ると市場が求める企業倫理に合致するかは疑問という結論は「前回同様、極めて曖昧で恣意(しい)的な評価がなされていて、受け入れることはできない」とした。

  6月の調査は、同社の筆頭株主、エフィッシモ・キャピタル・マネジメントの求めで行われたもので、東芝は真因究明などを再調査するため、8月に同委員会を設置していた。

  東芝株は午前の取引時間中、小幅高で推移していたが、同報告書が発表になると、午後から下げに転じ、一時前日比4.5%安をつける場面もあった。

 

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(元執行役のコメントを追加して記事を更新します)
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