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【日本株週間展望】堅調、景気回復期待や出遅れ感-インフレ影響注視

  • 米国ではNY連銀製造業景況指数や小売売上高など改善の見込み
  • 中国では工業生産など10月の経済指標、国内は7-9月GDP控える

11月3週(15ー19日)の日本株は堅調な値動きになる見通し。米国景気の回復や日本株の相対的な出遅れ感を受け、株価水準を見直す動きが出そうだ。半面、インフレが景気に及ぼす悪影響や中国経済の先行きに不安が出ると上値を抑える可能性はある。

  新型コロナウイルスの流行で低迷した経済活動は正常化に向かっている。米経済指標は足元で上振れ傾向にあり、良好な景気指標は株式相場にプラスに働くと予想できる。15日発表の11月のニューヨーク(NY)連銀製造業景況指数は市場予想が20.1と前月の19.8から改善する見通し。16日公表の10月の小売売上高は前月比1.1%増(9月は0.7%増)に加速する見込みだ。

  米国の株価指数が最高値を更新し続ける中で、日本株は足踏み状態。TOPIXは9月に付けた年初来高値を下回り、出遅れ感が強まっている。11月2週のTOPIXは週間で0.04%安とわずかながら反落した。

  もっとも、米インフレ懸念は払しょくできておらず、景気への悪影響が表れた場合は投資家の警戒感が高まりかねない。中国で15日に発表のある10月の工業生産などの主要指標で経済が想定以上に減速していないかも注視される。

  国内では株式相場の支えになった企業業績への期待が織り込まれてきた。7-9月期の主な決算発表がほぼ終了し、新たな手がかり材料が少なくなる。内閣府が15日に公表する7-9月期の国内総生産(GDP)で経済動向を確認する必要がある。

小反落
 
 

《市場関係者の見方》

アセットマネジメントOneの中野貴比呂ストラテジスト 

  値固めの展開になるだろう。世界経済は回復しており、新型コロナウイルスの感染による停滞がもはや想定されづらくなった。米国株の強さを考えると、日本株は出遅れている。ただ、米国などで生産者物価は上昇傾向にあり、特に中国では景気減速懸念がある中で生産者物価が上がっていることは心配。経済が回復する中でどれほどインフレの影響が出ているのかを見定めなければならない。米国と日本の株式相場はともに上昇後とあって高値警戒感も出やすい。

第一生命経済研究所の藤代宏一主任エコノミスト

  日経平均は3万円近辺で上値が重くなる展開を予想する。国内景気の回復期待は高まっているものの株価には織り込まれており、サプライチェーン問題の長期化を予想する投資家も多くいったんは様子見になるだろう。注目すべきは米国の長期金利。最近は製造業の入荷遅延やサプライヤー納期指数、支払価格指数を受けて米国の金利は動く。ニューヨーク連銀やフィラデルフィア連銀の製造業景況指数が供給問題の改善を示せば、インフレが収束するという前向きなストーリーが描きやすくなる。

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