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企業物価が40年ぶり高い伸び、前年比8.0%上昇-10月

更新日時
  • 原油など国際商品市況の上昇が継続、川下へ鈍い価格転嫁
  • 当面、企業はコストアップに耐えないといけない-伊藤忠総研
A customer refuels a vehicle at gas station in Tokyo, Japan, 

A customer refuels a vehicle at gas station in Tokyo, Japan, 

Photographer: Akio Kon/Bloomberg

日本銀行が11日発表した10月の国内企業物価指数は前年同月比8.0%上昇(市場予想7.0%上昇)と1981年1月以来、40年ぶりの伸び率となった。プラスは8カ月連続。

  原油価格の上昇や円安の進行に伴い、石油・石炭製品や鉄鋼、化学製品を中心に幅広い品目の価格が上昇した。公表している744品目中、437品目が上昇。特に石油・石炭製品は44.5%上昇と前月の32.4%から伸び率を一段と高めた。

  素材原料の上昇率が63%に達したのに対し、最終財は3.8%にとどまり、企業が原材料の仕入れコストの上昇を価格に転嫁できていない状況が浮き彫りとなった。

  伊藤忠総研の武田淳チーフエコノミストは、いずれ景気が回復していく中で、企業物価の上昇は吸収していけると思うとしながらも、「当面は企業はコストアップに耐えないといけないだろう」と述べた。

企業物価と消費者物価の格差が拡大
 
 

  日銀の調査統計局は、ワクチン接種の進展などによって世界経済の回復が続く中で、原油価格上昇が加速するなど企業物価に上昇圧力がかかりやすいと説明。今後も内外の実体経済の動向に注意を払いながら、国際商品市況と新型コロナウイルスが企業物価に与える影響を注視していきたいとしている。

  全国消費者物価指数(生鮮食品を除くコアCPI)は9月に前年比0.1%上昇と1年半ぶりにプラスに転じたが、急速に伸び率を高める企業物価指数との格差が拡大している。

  黒田東彦総裁は10月28日の会見で、日本の企業風土などを踏まえると原材料の上昇分が消費者物価に「完全に転嫁されるのはなかなか難しい」との認識を示した。

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