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中国、政治の混乱期に突入-来年の党大会控え「粛清」続くか

  • 反腐敗運動、習氏に忠実な党幹部であっても安全ではない
  • 汚職防ぐ長期的効果は疑問-党大会前は中国の政治が荒れやすい
Xi Jinping
Xi Jinping Photographer: Photographer: Xie Huanchi/Xinhua/Getty Images

中国で最近、異例の出来事が続いた。「大きな政治的野心」を抱いているとされた元公安次官が逮捕された。女子テニスのスター選手が不倫関係を迫られたと指摘した元共産党幹部は調べを受けている。国営メディアは台湾との衝突が差し迫っているとのうわさを否定した。

  中国国内の権力闘争を外からうかがい知ることはできないが、中国共産党が第19期中央委員会第6回総会(6中総会)を非公開で開く中で、こうした一連の出来事は中国が危険な政治の季節を迎えつつあることを示唆している。8日に始まった6中総会は11日に閉幕し、党中央委員会が北京時間12日午前10時(日本時間同11時)に記者会見を開く。

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  5年に1度の党大会の開催が来年に迫っており、習近平総書記(国家主席)はこれまでの慣行を破り3期目就任を果たすとみられている。習氏が2012年11月の総書記就任後すぐに政敵排除を狙って始めた反腐敗運動はすでに10年近く続いているが、その勢いが鈍る気配はない。党幹部らは党大会での昇進を狙うが、一方では失脚のみならず拘束されるリスクにも直面している。

Taming Tigers

Xi's corruption purges march on

Source: Central Commission for Discipline Inspection

* As of Nov.8.

  反腐敗運動のスローガンは「虎もハエもたたく」だ。党内の大物も下級党員も摘発の対象になるという意味だが、中央規律検査委員会の発表資料をブルームバーグ・ニュースが集計したところによれば、今年1月以降、いわゆる虎とされる次官クラス以上の幹部23人が調査を受けた後に失脚。すでに年間ベースでここ3年で最多となっており、習氏に忠実な党幹部であっても安全ではない。

  米カリフォルニア大学サンディエゴ校のビクター・シー(史宗瀚)准教授は「習氏は権力を固めている。習氏の側近たちは政治局常務委員会入りを狙って、互いに争っている」と述べる。

Ousted Chinese Politician Bo Xilai Trail - Sentence
薄熙来氏(2013年)
 

  中国の政治は党大会前に荒れやすい。重慶市のトップを解任された薄熙来氏の党籍剥奪は12年9月だった。薄氏の調査に異を唱えた周永康元政治局常務委員には15年、国家機密漏えいと収賄、職権乱用の罪で無期懲役刑が言い渡された。

Zhou Yongkang Falls In China Corruption Purge
周永康氏(2011年)
 

    

  最高人民検察院は今月、孫力軍・元公安次官を収賄容疑で正式に逮捕したと発表。司法相だった傅政華氏は先月、法律違反の疑いで調査対象となった。

  薄、周両氏は習氏と対立する派閥に所属していたが、孫氏も傅氏もかつては習氏のために働き18年に昇進していた。傅氏は周氏を調べるチームの責任者として習氏に直接仕えていたこともある。 

CHINA WUHAN SUN LIJUN
孫力軍氏(2020年)
 

  ウィーン大学東アジア研究所のリン・リ講師は、反腐敗運動を常態化するという決定が党内の政治粛清の「手口を変えた」と分析。「粛清がより迅速に行われ、煩雑さが減ることは利点だろうが、処罰理由と汚職犯罪を変質させており、腐敗を防ぐ長期的な効果は疑わしい」との見方を示している。

原題:China’s Politics Enter Turbulent Period as Xi Pushes for Control (2)(抜粋)

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