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オアシスCIO、新生銀のTOB価格引き上げを-5%近く保有

更新日時
  • SBI北尾社長は新生銀の価値向上に全力で取り組むと思うと期待
  • 公的資金の返済について「解決方法の一つ」を新生銀側に伝えた
Seth Fischer, chief investment officer of Oasis Management Co., 

Seth Fischer, chief investment officer of Oasis Management Co., 

Photographer: Anthony Kwan/Bloomberg

SBIホールディングスによる新生銀行の株式公開買い付け(TOB)に関連し、香港のヘッジファンド、オアシス・マネジメントのセス・フィッシャー最高投資責任者(CIO)は、TOB価格を「引き上げてほしい」と述べた。オアシスが新生銀株式を5%近く保有していることも明らかにした。

  フィッシャー氏は9日のインタビューで、新生銀に投資した理由について「われわれは安値で放置されているどんな企業にも投資する。新生銀もその一つだ」と言及。保有は2年以上前からだと話した。新生銀側と対話しており、最近、公的資金返済についてオアシスが考える「解決方法の一つを会社側に伝えた」という。

Key Speakers At The Sohn Conference
セス・フィッシャー氏
Photographer: Anthony Kwan/Bloomberg

  TOB価格については現在の「2000円が安過ぎるかと聞かれればその通りだ」と発言。一方で「今回のTOBはSBIにとってかなりの額の投資となる。SBI傘下になることでガバナンス上の懸念があるとの声もあるが、投資回収の観点からも、北尾吉孝社長は新生銀の企業価値向上に全力で取り組むと思う」と期待感を示した。価格が折り合えばSBIへの株式売却を検討するとしている。

新生銀の株価はTOB価格の2000円を下回って推移している
 
 

  新生銀の株価は10日の取引で、オアシスがTOB価格の引き上げを望む趣旨が伝わった後、一時前日比3%高の1819円まで上昇。1790円で取引を終了した。

  SBIの北尾社長は、10月28日の投資家向け決算説明会で、TOB価格を引き上げるつもりはないとの考えを示している。友好的な買収者であるホワイトナイト(白馬の騎士)が現れ、SBIより高値を提示した場合には「のし紙をつけてお譲りする」とも語った。

  新生銀はSBIが設けた買い付け上限が少数株主の利益を損なう懸念があるなどと反発し、TOBに反対を表明。買収防衛策となる新株予約権の無償割り当て(ポイズンピル)の是非を諮る臨時株主総会を今月25日に開催する。米議決権行使助言会社のグラスルイスとインスティテューショナル・シェアホルダー・サービシーズ(ISS)は、新生銀の防衛策発動に賛成を推奨した。

  フィッシャー氏は臨時総会での賛否について「開示するつもりはない」と述べた。その上で「一般論で言えば、われわれはポイズンピルが本当に大嫌いだ。すべての利害関係者の利益になるわけではないからだ」と説明。「われわれの賛同を得たいなら、新生銀経営陣は本質的に価値を創造できる施策を考え出す必要がある」と注文を付けた。

  新生銀広報担当の伊佐亮祐氏は「個別のケースについてはコメントを控えるが、多くの機関投資家とコミュニケーションを行い、当行の考えを説明した上で、さまざまご意見を承っている」と話した。SBIの広報担当者はTOB価格を引き上げることは考えていないと述べた。

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(新生銀の株価動向を追加して更新します)
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