コンテンツにスキップする

経済対策の方針は債券相場に順風、利付債増発ゼロか小幅-市場関係者

追加の経済対策の策定が佳境を迎えている。衆院選で自民党が絶対安定多数を確保し、大規模な財政支出を伴う野党の政策が反映される可能性は低下。財源として国債が大量増発されるとの懸念が後退し、債券相場にとって追い風になっている。

18歳以下10万円、最終調整 追加経済対策35兆円検討ー産経(6日)

市場関係者の見方

SMBC日興証券の森田長太郎チーフ金利ストラテジスト

  • 産経新聞の報道通り十数兆円が繰越予算の組み替えになれば、財政投融資も含め何らかの形で財源を必要とする規模は20兆円程度になる
  • 前年度の剰余金や今年度の税収増額、経費節減などで10兆~13兆円の財源が確保されていることを考えると、赤字国債と財投国債の増発規模は合計で7兆~10兆円の見込み
  • この規模であれば来年度分を前倒しで発行する借換債の圧縮でほぼ吸収でき、市中増発は必要なら短期国債のみで対応可能だろう

大和証券の浜田浩史シニア財政・クレジットアナリスト

  • 内容や金額がまだ決まっていない政策もあり、35兆円と確定できる時期ではない
  • 35兆円には新たな財源が不要な政策が十数兆円含まれているもよう。2021年度補正予算を受けた国債発行総額はおおむね横ばいとの見方で大きな方向性は変わらない
  • 仮に国債発行総額が若干増加しても借換債の前倒し発行が活用され、カレンダーベースの市中発行額は横ばいとされる可能性もあるだろう

三菱UFJモルガン・スタンレー証券の鶴田啓介債券ストラテジスト

  • 各種報道や現時点での公表データを基に考えると、本年度の国債増発の必要性は低いと言えそうだ
  • 発行年限の長期化という安心できない材料もまだあり、増発の必要性は低くても発行年限の調整に伴い利付債が増額になる可能性は残る
  • 例年11月下旬に開催される国債市場特別参加者会合(PD懇)などで財務省の発行年限に対する考え方を確認していくことになりそうだ

みずほ証券の丹治倫敦チーフ債券ストラテジスト

  • 昨年度経済対策の繰り越しを30兆円超の支出財源にあてるとの報道などは、大量増発になる可能性の低下を示す
  • 少額の増発であっても利付債が優先されたり、短期国債との付け替えで増発されたりする可能性がある。財務省が市場との対話で、利付国債をどの程度増発するのが可能と判断するかが重要だ
  • 11月中に開催が有力視されるPD懇の議論内容が注目。十分増発が可能という意見、あるいはむしろ市場から増発を要求するようなトーンがあれば、利付債を増発する可能性が視野に入る
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE