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債券トレーダー、米国債市場のボラティリティー低下を見込む

  • 米国債の予想ボラティリティー示す指数は19カ月ぶり高水準から後退
  • 「今後数カ月、市場はより安定するだろう」とダーダ氏

パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長のおかげで米国債市場は当分の間落ち着きそうだ。

  インフレ持続を背景に中央銀行が利上げを加速させるとの観測から先週は短期債利回りが世界で急上昇したが、パウエル議長が雇用市場の一段の回復を待って「辛抱強くなれる」と語ったことで市場は方向転換した。10年物米国債利回りは1.5%を下回った。

  米当局の姿勢とイングランド銀行(英中央銀行)の予想外の金利据え置きで、トレーダーらは新型コロナウイルス時代の景気刺激策を中銀が引き揚げ始める時期について考え直した。この結果、米国債市場のインプライドボラティリティーを示すICE・BofA・MOVE指数は1年7カ月ぶり高水準から後退した。

  当局が積極的な引き締めを急がないとの見方に市場が戻ったことは、ボラティリティー低下を見込んでいるオプショントレーダーらに利益をもたらすだろう。株式など、安定と低金利の恩恵を受けるリスク資産にとっても追い風だ。

  5日までに、短期金融市場のデリバティブ(金融派生商品)の動向は米国の最初の0.25ポイントの利上げは2022年9月までは実施されないとの見方を示唆。2回目は23年2月と見込まれ、22年末までに2回の0.25ポイントの利上げが織り込まれていた約1週間前から変化した。

  MKMパートナーズの市場ストラテジスト、マイケル・ダーダ氏は、債券利回りは労働市場の改善に伴って再び上昇する余地はあるものの、年内は動きが遅いだろうと予想。「今後数カ月、市場はより安定するだろう。パウエル議長は利上げの基準がほぼ満たされたとは考えていないと明示的に述べた」と電話インタビューで指摘した。

A gauge of bond-market volatility has eased back from its recent high
 
 

  オプション市場では米国債のボラティリティー低下を見込む来年終盤が期限の取引が活発だった。

  米連邦公開市場委員会(FOMC)が3日に債券購入縮小を年末まで予定通りのペースで進める計画を示し、パウエル議長が漸進的なアプローチから離れないと明言したことで、米国債市場では年内の大きな動きの可能性は特に低くなりそうだ。

Global Tightening

Monetary policy divergence has extended across global central banks

Bloomberg

Rate hike pricing based on overnight interest rate swap levels on monetary policy dates

原題:Bond Traders Bet on Calmer Seas After Fed Soothes Market Frenzy(抜粋)

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