コンテンツにスキップする

債券弱気派がつけこむ余地あり、米FRB議長出遅れとの見方変わらず

  • 「辛抱強くなれる」と議長発言後も市場の利上げ予想はほぼ変わらず
  • さらなる利上げについての賭けに対するヘッジ需要強まる

米連邦準備制度のテーパリング(債券購入の段階的縮小)開始発表への市場の穏やかな反応は、嵐の前の静けさなのかもしれない。トレーダーはインフレが制御不可能になるリスクに対して当局が油断しすぎているとの見方を捨てていない。

  先物市場は引き続き、来年6月の米利上げ確率、約70%を織り込んでいる。今週の連邦公開市場委員会(FOMC)の前と後でほとんど変わっていない。ユーロドル市場ではさらなる利上げについてのより積極的な賭けに対するヘッジの需要が強まっている。 

Eurodollar bets on a June 2022 Fed rate hike remain elevated
 
 

  パウエル議長がテーパリングを発表するとともに利上げについては「辛抱強くなれる」と発言した後、米国債は下落しイールドカーブは幾分スティープ化した。しかし、利上げを巡る予想はトレーダーがパウエル議長をあまり信用していないことを示唆する。経済指標によって債券市場のボラティリティーがあらためて高まるリスクがある。

  キャピタル・エコノミクスのポール・アシュワース氏は、インフレ加速が「新型コロナウイルス禍と経済再開に関連した一時的な衝撃にすぎにないというFOMCの解釈は危険なほど出遅れているように見受けられる。しかし当局がインフレ高進はもう少し持続する公算が大きいと認めるまでには、かなり時間がかかるだろう」と述べた。

  短気なトレーダーと落ち着きを訴える政策立案者の間の次の衝突は、米雇用統計が発表される5日に早くも起こる。来週はインフレデータが発表される。パウエル議長が再任されるかどうかの決定も近い。

  FOMCに先立ち債券市場は波乱に見舞われていた。オーストラリアのインフレ率が予想を上回ったことをきっかけに債券が売られ、豪準備銀行が政策変更を迫られた。勢いづいたトレーダーたちは中央銀行をどこまで動かせるか試そうとするだろう。

債券市場の津波が豪中銀に政策転換迫る-世界の金融当局に教訓

 

原題:
Bond Bears Ready to Pounce on Fear Powell Is Still Behind Curve(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE