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任天堂、今期スイッチ販売目標2400万台に削減-営業益予想は増額

更新日時
  • 為替前提を1ユーロ=125円に、ドル円レートは105円を維持
  • 今期のゲームソフト販売目標は2億本に-従来1億9000万本
Nintendo Switch (OLED model)
Nintendo Switch (OLED model) Source: Nintendo

任天堂は4日の決算発表で、半導体部品などの供給不足が家庭用ゲーム機「スイッチ」の生産に影響を与えており、今期(2022年3月期)の販売目標を2400万台(従来2550万台)に引き下げた。

  世界的に半導体部品の需給が引き締まった影響でスイッチの生産計画を見直した結果、下期(10-3月期)の出荷予定台数を引き下げたことが目標の削減につながったとしている。

  一方で、今期の連結営業利益予想(従来5000億円)は5200億円に上方修正した。ブルームバーグが集計したアナリスト16人の予想平均6101億円を下回った。スイッチの好調なソフト販売や為替レートの見直しが寄与する。

  米国モーニングスターの伊藤和典アナリストはスイッチ販売目標の下方修正について、需要自体が減速している可能性もあると指摘。ただ、ソフト販売の方が利益に大きく貢献するため、「ソフトの売り上げが大きく落ちなければ高い利益水準を維持できる」との見方を示した。

今期の業績予想
  • 売上高:1兆6000億円(従来予想1兆6000億円)-市場予想1兆7143億円
  • 営業利益:5200億円(同5000億円)-市場予想6101億円
  • 純利益:3500億円(同3400億円)-市場予想4332億円

  スイッチのソフト販売目標は2億本(同1億9000万本)に上方修正した。以前から販売している「マリオカート8 デラックス」や「あつまれ どうぶつの森」が好調なことに加え、今期に発売した「New ポケモンスナップ」や「マリオゴルフ スーパーラッシュ」の売り上げも順調なことがソフト販売全体に貢献しているという。

new Nintendo Switch OLED
スイッチの有機ELモデル
Nintendo Co.

 

  業績予想の前提となる為替の想定レートを1ユーロ=125円(従来120円)に変更したが、ドル円の想定レートは1ドル=105円と従来の水準に据え置いた。

  エース経済研究所の安田秀樹シニアアナリストは、営業利益予想5200億円は「あり得ない」水準と指摘。ドル円の想定レートを据え置いたことや、ポケモン新作の発売を控えている中でソフトの販売計画を2億本の微修正にとどめたことは「非現実的すぎる」と述べた。

需要満たせない生産

  発売5年目のスイッチは、10月に有機ELディスプレーを採用した新モデルを発売。 公式サイトや家電量販店では新モデルの抽選販売が続き、年末商戦を前に旺盛な需要が続いている。

  古川俊太郎社長は4日の会見で、スイッチ本体の生産は上期(4-9月期)は需給バランスを満たせたものの、年末商戦に向けては「現時点で想定している需要を満たせるほどの生産はできない」と述べた。半導体不足が改善する時期も見通せないという。一方、スイッチのハード、ソフトとも前期比では減らしているが「引き続き非常に好調な状況が続いている」と話した。

  同時に発表した7-9月期の連結営業利益は前年同期比32%減の1002億円となり、ブルームバーグが集計したアナリスト7人の予想平均1219億円を下回った。

  5月時点で1株当たり1430円と予想していた今期の年間配当を1490円に引き上げ、未定だった内訳を中間期620円、期末870円に決めた。前期の実績2220円からは730円の減配を見込んでいる。

7-9月期業績
  • 売上高:前年同期比27%減の3016億円-市場予想3620億円
  • 営業利益:同32%減の1002億円-市場予想1219億円
  • 純利益:26%減の791億円-市場予想892億円

 

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