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米国債利回りがスティープ化-テーパリングと利上げの関連否定で

  • 期間が短めの米国債に比べ長めの方が利回り上昇が顕著
  • パウエルFRB議長は利上げが間近に迫っていないと強調

3日の米金融市場では、米国債利回りが上昇するとともにイールドカーブ(利回り曲線)がスティープ化した。パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長が連邦公開市場委員会(FOMC)後の記者会見で、資産購入のテーパリング(段階的縮小)開始の計画を発表する一方、利上げは間近に迫っていないと強調したのが背景。

  期間が短めの米国債に比べ長めの方が利回り上昇が顕著だったほか、債券市場のインフレ見通しの指標も上振れしており、米金融当局が消費者物価の予想上昇率をどれほど巧みにコントロールできるか、多少の懸念を反映する形となった。

  トレーダーが織り込む利上げ開始のタイミングの予想は、3日のFOMC決定前とおおむね同じ水準に据え置かれた。資産購入のテーパリングとフェデラルファンド(FF)金利誘導目標レンジ引き上げとの間に機械的な連携はないとのメッセージをパウエル議長が繰り返したことに、トレーダーは動きを封じられることがなかった一方、利上げの織り込みを増やす理由もほとんどなかった。

  短期金融市場のデリバティブ(金融派生商品)の動向に基づけば、2022年末までに約55ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)の利上げ見通しが織り込まれており、3日の早い時点とほぼ変わらなかった。オーバーナイト・インデックス・スワップ(OIS)によれば、最初の利上げは22年7月前後とされ、それより1カ月早まる可能性は約70%となっている。

  MKMパートナーズの市場ストラテジスト、マイケル・ダーダ氏は「要するに、タカ派的でなく、ハト派的なテーパリングが進行するということだ」と語った。

Powell says taper start doesn't mean it's time for rate hikes
 
 

  米2年債と10年債の利回り格差は約4bp拡大して113bp前後となった。米金融当局の金利政策見通しに最も緊密にリンクしている利回りの1つである2年債利回りは0.47%前後と、約2bp上昇した。

  FOMCは声明で、米国債の購入を毎月100億ドル(約1兆1400億円)ずつ、住宅ローン担保証券(MBS)購入を同50億ドルずつ減らす計画を示す一方、経済見通し次第でペースを調整する用意があることを指摘した。

  ただ市場参加者の多くは、計画通りのペースが維持されて22年半ばごろにテーパリングが終了すると見込んでいる。マーケットフィールド・アセット・マネジメントのマイケル・ショール最高経営責任者(CEO)はリポートで、「実際にテーパリングのペースを変えるには、経済ないし金融の大幅な状況変化がなければならないだろう」との見方を示した。

原題:Treasury Curve Steepens as Fed Says No Link Between Taper, Hikes(抜粋)

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