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ECB総裁、利上げ条件を来年満たす「公算小さい」-観測けん制

更新日時
  • インフレ加速見られるも、中期インフレ見通しなお抑制-ラガルド氏
  • 金融政策で景気回復を支えるのは引き続き重要に-ラガルド氏

欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は3日、利上げの条件が来年満たされる公算は小さいとの見解を述べ、市場が織り込む来年中の利上げ観測をあらためて退けた。

  ラガルド氏はリスボンで講演し、「ECBは政策金利に関するフォワードガイダンスで、利上げ前に満たされているべき3つの条件を明確に示してきた」と指摘。「最近はインフレの加速が見られるものの、中期的なインフレ見通しは引き続き抑制されていることから、3つの条件が来年に満たされる公算は非常に小さい」と語った。

  先週のECB会合後の記者会見で、ラガルド総裁は市場の利上げ観測について、ECB独自の分析とフォワードガイダンスに一致しないと述べていた。市場の金利見通しを真っ向から否定すれば逆効果になる恐れがあると政策委員会は考えたため、総裁はこの時、市場の金利見通しが誤っているとまでは踏み込まなかった。

  ラガルド氏の3日の発言後にユーロは対ドルで下落。短期金融市場は引き続き2022年12月までに10ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)の利上げ幅を織り込んでいる。1日時点では最大23bpだった。

Round Trip

ECB's mixed messaging has sent rate hike bets on a rollercoaster ride

Source: Bloomberg

  ラガルド氏は「新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)後に想定される債券購入の調整については、12月にECBの意向を明らかにする」と述べ、「パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)終了後も、資産購入の適切な調整を含む金融政策によって景気回復を支え、インフレ率を目標の2%へと持続的に戻していくことを後押しするのは引き続き重要になるだろう」と続けた。

  同氏によれば、ECBはユーロ圏内の借り入れコストを抑えるために当面はPEPPを続ける方針で、エネルギーや燃料の価格高騰で購買力がすでに圧迫されている時に、性急な金融引き締めを行うことは「望ましくない」とラガルド氏は語った。

  

原題:Lagarde Says ECB Is ‘Very Unlikely’ to Hike Rates Next Year (2)

Lagarde: Conditions for Rate Hike Unlikely to Be Met Next Year(抜粋)

(最終2段落を追加します)
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