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JALは今期1000億円超の純損失か、市場予想上回る赤字額も-関係者

  • 緊急事態宣言長期化で旅客需要が低迷、ANAHDも一転赤字見通し
  • 米航空3社はレジャー需要で7-9月黒字、コロナ禍から回復で明暗

日本航空(JAL)の今期(2022年3月期)の純損失は1000億円を超え、市場予想を上回る赤字額になる可能性がある。新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言の長期化で旅客需要の低迷が続いたことが原因で、赤字なら競合のANAホールディングス(HD)同様、2期連続となる。

Ghosn Accomplices Michael Taylor and Peter Taylor Extradited To Japan
JALのロゴ(米マサチューセッツ州ボストン、3月1日)
Photographer: Adam Glanzman/Bloomberg

  ブルームバーグが集計したアナリスト11人によるJALの今期純損益予想の平均は1027億円の赤字となっている。事情に詳しい関係者によると、旅客需要が想定を下回ったことで赤字額は市場予想を上回る可能性がある。前期(21年3月期)との比較では赤字幅は大幅に縮小する見通しという。

  新型コロナ変異株が猛威を振るい、8月は都内でも1日当たりの新規感染者数が5000人を超える日もあった。7月12日に発令された都の4度目の緊急事態宣言は9月30日まで延長され、旅客需要の低迷につながった。特に国際線では帰国者に対する一定期間の隔離など厳しい検疫態勢が続き、回復が見通せない状況だ。

  ビジネス目的の入国者を対象に政府が自宅などでの10日間の待機期間を原則3日間に短縮する方針を固めた、との報道を受けてJALの株価は2日、一時前日比3.1%高の2534円まで上昇した。

  JALの前期の純損失は2867億円と、12年の再上場以来初の赤字に転落していた。コロナの影響が長引く中、同社はこれまで今期の業績見通しについて「合理的な数値の算出が困難」として開示を見合わせ、国内外の感染状況やワクチン接種の進捗(しんちょく)などから航空旅客需要の回復が一定程度見極められた段階で、速やかに業績予想を示すとしていた。

  同社の広報担当者は同日に予定されている決算発表前にはコメントできないと話した。

  国内競合のANAHDは10月29日、従来35億円の黒字としていた今期の純損益が1000億円の赤字に転換する見通しだと発表していた。同社の片野坂真哉社長は決算会見で、「上半期のほとんどの期間が緊急事態宣言の対象だったのが大きかった」と振り返った。

  一方、レジャー需要が戻りつつある米国ではデルタ航空、ユナイテッド・エアラインズ・ホールディングス、アメリカン航空グループの大手航空3社が7-9月期の黒字を確保しており、コロナ禍からの回復という面では日本の航空会社と対照的になっている。

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