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Source: www.yalla.live
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「中東のクラブハウス」、時価総額8割強減少-空売り投資家の標的に

  • ヤラのADRはIPO価格下回る水準で低迷、昨年NY上場
  • 空売り投資家はユーザー数を疑問視、ヤラは「根拠ない」と反論

アラブ首長国連邦(UAE)初のテクノロジー分野のユニコーン企業(評価額10億ドル=約1140億円以上の未公開企業)としてニューヨーク証券取引所(NYSE)に昨年上場したヤラ・グループの米国預託証券(ADR)が、新規株式公開(IPO)価格を下回る水準で低迷している。かつては「中東のクラブハウス」ともてはやされていた。

  同社のADRはIPO後の数カ月で5倍に急騰したが、今年2月に40ドルを上回る最高値を付けた後は大きく下落し、時価総額が80%余り失われた。7.50ドルのIPO価格を割り込み、7ドルを下回る水準が続いている。先週には6.26ドルの最安値を付けた。

  アラビア語で「レッツゴー」を意味する社名のヤラはドバイを本拠地とし、音声チャットのアプリを提供する新興企業。

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ヤラのアプリのウェブサイト
出典:www.yalla.live

  米シリコンバレーのスタートアップ企業クラブハウスと比較されてきたが、提供するライブオーディオのチャットルームの人気が冷め、目覚ましかった成長に疑問の目が向けられている。

  この数カ月は、ヤラのユーザー数に疑問を呈しているスワン・ストリートとゴッサム・シティー・リサーチが同社のADRを標的に空売りを仕掛けている。8月の四半期決算発表の翌日に19%急落し、ヤラとタオ・ヤン最高経営責任者(CEO)が「虚偽で誤解を招く」説明を行ったと主張する株主が訴訟を起こした。

Yalla ADRs in freefall since their February peak
 
 

  テリマーの消費セクター担当株式調査責任者ニルグナン・ティルチェルバム氏(シンガポール在勤)は、ヤラのリスクを警戒するよう9月16日のリポートで投資家に注意喚起していた。同氏はブルームバーグ・ニュースへの電子メールで、「空売り投資家が挙げた疑惑が全て事実だというわけではない」とした上で、「だが、多くの不確実性があることは意味する」と説明した。

  ヤラの広報担当ケリー・ガオ氏は、空売り投資家に提起された疑惑について、「数多くの誤りや歪曲(わいきょく)され誤解を招く根拠のない主張」が盛り込まれていると5月に反論していた。ガオ氏はブルームバーグ・ニュースからの追加質問に対し、こうした立場をあらためて示すとともに、最近起こされた株主訴訟については空売り投資家の「虚偽の主張を主に繰り返している」だけだと指摘。「訴えには根拠がない」とコメントした。

  ヤラは2020年9月にNYSEに上場。主要株主と取締役、執行役員は中国人で、UAEを業務拠点としながらも複数のオフショア事業体を活用する複雑な所有構造となっている。2月11日には41.35ドルの最高値を付け、時価総額は60億ドル近くに膨らんでいた。

  スティーブ・コーエン氏率いるヘッジファンド運営会社ポイント72アセット・マネジメントは、保有していたヤラの52万ADRを売却した。6月末時点の当局への届け出が示した。同社はコメントを控えている。

原題:
Hounded by Short Sellers, $6 Billion Tech Unicorn’s ADRs Implode(抜粋)

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