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米国とEU、鉄鋼・アルミ紛争停止で合意-追加関税維持も一定量除外

  • EU側は二輪車やジーンズ、ウイスキーへの報復関税取り下げへ
  • トランプ前政権が安全保障上の理由で鉄鋼輸入に追加関税発動

米国と欧州連合(EU)は30日、米国がEUから輸入する鉄鋼とアルミニウムに追加関税を賦課し、EU側が報復措置を講じていた通商紛争を巡り、停止することで合意した。米当局者がローマで開催中の20カ国・地域(G20)首脳会議に合わせて明らかにした。

  EUは12月1日に米製品への報復関税を強化する方向となっていたため、双方はそれより前の妥結を目指していた。正式発表前だとして匿名を条件に話した関係者2人によれば、EUに適用する25%の追加関税は330万トンを超えた部分が対象になる見通し。ブルームバーグ・ニュースは双方が合意に近づいていると先に報じていた。

米がEUに新たな譲歩案提示、鉄鋼関税巡る紛争解決目指し-関係者

  レモンド米商務長官は30日、記者団に対して「通商拡大法232条に基づく関税は維持するものの、EUから米国に輸出される限られた数量の鉄鋼とアルミについては関税を免除することでEU側と合意に達した」と説明。「交渉はとてもうまくいき、中国を中心とした世界的な過剰生産能力という共通の課題にどのように対応すべきか方向性で一致した」と述べた。

  米当局者は、今回の合意にはいわゆる関税割当制度が含まれていると説明。この制度では一定の輸入量まで低い関税率が適用されるが、その量を超えた輸入には高関税率が課される。米国は昨年、EUから250万トンの鉄鋼を輸入。2019年は390万トンだった。17年と18年はそれぞれ500万トンを輸入していた。

  トランプ前米政権は18年に国家安全保障上の脅威を理由に、欧州やアジアなどから輸入する鉄鋼・アルミに追加関税を発動。一方、EU側はハーレーダビッドソンの二輪車やリーバイ・ストラウスのジーンズ、バーボンウイスキーなどを対象に報復して通商紛争に発展していた。30日の合意により、EUはこうした報復関税を取り下げる。

原題:
U.S., EU Strike Trade Deal to Remove Steel, Aluminum Tariffs (2)(抜粋)

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