【米国市況】S&P500種が最高値、決算を好感-国債利回り上昇
Vildana Hajric、Nathan Hager1日を始める前に押さえておきたい世界のニュースを毎朝お届け。ブルームバーグのニュースレターへの登録はこちら。
21日の米株式市場ではS&P500種株価指数が7営業日続伸し、最高値を更新した。最高値更新は9月2日以来となる。相次いで発表された堅調な企業決算などが好感された。
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S&P500種は日中を通してもみ合っていたが、取引終了前の約1時間に上げ幅を拡大した。テスラやトラクター・サプライなどの利益が予想を上回ったことを背景に、一般消費財株の上げが目立った。一方、売上高が市場予想に届かなかったIBMやラムリサーチは下落した。引け後の時間外取引では、スナップが一時25%余り値下がり。決算に反応した。
S&P500種は前日比0.3%高の4549.78。ナスダック総合指数は0.6%上昇。ダウ工業株30種平均は6.26ドル安の35603.08ドル。
ソーファイの投資戦略責任者、リズ・ヤン氏は「投資家が企業業績を入念に精査するのは当然のことだと思う」と発言。「金融政策を材料に動く市場から、ファンダメンタルズ主導で動く市場にようやく戻りつつある局面にある」と述べた。
米国債相場は短期債中心に下落。米金融政策の引き締めが想定よりも早まるとの見方が強まる中、5年債利回りは昨年2月以来の高水準となった。ニューヨーク時間午後4時59分現在、10年債利回りは4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の1.70%。5年債利回りは7bp上昇の1.24%。
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外国為替市場ではドルが主要10通貨の大半に対して上昇。インフレ懸念を背景に、リスクテーク意欲が減退した。円も値上がり。一方、ニュージーランド・ドルやオーストラリア・ドルは下落した。
スコシアバンクのショーン・オズボーン氏は「全般的なドル高トレンドはまだ変わっておらず、ドルは今後数カ月にわたってじり高が続くと当社では予想している」と述べた。
主要通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.2%上昇。ドルは対円では0.3%安の1ドル=113円99銭。ユーロは対ドルで0.2%安の1ユーロ=1.1623ドル。
ニューヨーク原油先物相場は2週間で最大の下げ。世界の経済成長に対する懸念が広がる中、買われ過ぎの水準から値下がりした。
オアンダのシニア市場アナリスト、エド・モヤ氏は、この冬に世界的なロックダウン(都市封鎖)で経済が軟化する可能性があり、強気の経済見通しに影響が出ていると指摘した。
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物12月限は前日比92セント(1.1%)安の1バレル=82.50ドルで引けた。北海ブレント先物12月限は1.21ドル下げて84.61ドルで終了。
金スポット相場は方向感に欠ける展開。性急な利上げはないことを示唆する米金融当局者の発言が意識された。

スポット価格はニューヨーク時間午後3時40分時点で0.1%上昇の1オンス=1783.47ドル。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は0.2%安の1781.90ドル。
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