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「市場のゆがみ」ウォール街は期待-テーパリングと入札縮小にずれも

  • 11月3日の四半期計画発表の際、最初の米国債入札規模縮小を公表も
  • 不透明感がレラティブバリュー取引に一定の機会を提供する可能性

米国債は1年余り相場を形成してきた需給力学が大きく転換する潮目に差し掛かっている。長期化する限定的ボラティリティーを嘆くトレーダーにとって、チャンス到来を告げる可能性がある。

  まず供給サイドだ。インフラ法案が米議会を通過したとしても、米国債入札の発行額が必要以上に増加する中で、中長期国債の四半期定例入札規模は早ければ11月にも縮小が予想される。

  需要サイドを見ると、米景気下支えのため昨年3月以降3兆ドル (約343兆円)近い米国債を買い入れてきた連邦準備制度は、同じく11月にも資産購入のテーパリング(段階的縮小)を開始する構えだ。

  財務省入札計画の予測可能性の方が低く、これらの変化が独立して展開すると考えられ、それがトレーダーも飛び付く「市場のゆがみ」をウォール街が見込む主な理由になっている。

  ドイツ銀行の米金利ストラテジスト、スティーブン・ゼン氏は「財務省のクーポン(利付債)入札規模縮小のタイムラインより連邦準備制度のテーパリングの方がわれわれにとってより確かだ」と指摘する。

  「財務省が11月に縮小を開始するか2月まで待つか異論が存在する。この不透明感は、恐らく20年前後のポイントを中心にイールドカーブに沿って、(ロングとショートを組み合わせる)レラティブバリュー(相対価値)トレーディングに一定の機会を提供するだろう」と同氏は予想した。

  新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)の下で景気支援を目的とする財政出動が拡大し、米国債の入札規模は今や記録的な水準に達した。

  次回の四半期定例入札の計画を財務省が11月3日に発表する際、最初の入札縮小が公表されることもあり得る。なおこの日は、連邦公開市場委員会(FOMC)の政策決定発表にも重なる。

  財務省の国債発行諮問委員会(TBAC)は減額幅について5年債と10年債、30年債を比較的小さくする一方、7年債と20年債では大きくし、11月に開始するよう勧告したことが今年8月に明らかになった。

Treasury vs Fed

Wall Street forecasts account for smaller auctions, taper

Morgan Stanley, U.S. Treasury

原題:
Bond Traders Spy Opportunities in Big Supply-Demand Shift Ahead(抜粋)

 

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