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エネオスHD、再エネ会社2000億円で買収へーゴールドマンら売却

更新日時
  • 脱炭素化に向けて、エネオスは再エネなど次世代事業の拡大目指す
  • 自前開発にこだわらずにJRE買収で再エネ拡大は好印象ー識者

国内石油元売り最大手エネオスホールディングス(HD)は11日、子会社のエネオスを通じて再生可能エネルギーを手掛けるジャパン・リニューアブル・エナジー(JRE)を約2000億円で買収すると発表した。

  発表資料によると、エネオスHDは米銀大手ゴールドマン・サックス・グループとシンガポール政府投資公社(GIC)が間接的に保有するJREの全株式を取得する。譲渡実行日は2022年1月下旬ごろを予定している。エネオスグループの会社が1社につき最大5%の持ち分を取得することも検討しているという。

  今期(2022年3月期)の連結業績への影響は軽微と見込まれるとしている。

  少子高齢化や脱炭素化などに伴い、国内の石油需要は2040年までに半減する見通しで、元売り各社は水素や洋上風力など次世代事業の拡大を急いでいる。エネオスHDは22年度までの3カ年計画で、再エネなどへ4000億円を投じる方針。こうした戦略投資のキャッシュ創出のため、資産売却などを行うとしている。

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エネオスのロゴ
 

  JREのウェブサイトによると、同社は太陽光、陸上風力、バイオマス発電で計約42万キロワット(kw)の運転中の設備を保有しており、計約46万kwの新たな発電所も建設中。また、長崎県秋田県などで洋上風力の開発も進めている。

  エネオスHDのJRE買収については、日本経済新聞が7日に報道。報道を受けてエネオスは、JREの買収を含めさまざまな検討を行っていることは事実と発表していた。

  大和証券の西川周作アナリストは8日付のリポートで、「長期戦略の観点では、再エネの拡大に向けて自前の開発にこだわらずに一定の実績と知見を有するJRE買収で対応することは好印象」と評価。一方で、直近の年間売上高が36億円、純利益7億円のJREの高額買収に際しては「将来的な成長やリターンの見通しに対する丁寧な説明」が求められるとの認識も示した。

  エネオスの井上啓太郎常務は11日のオンライン記者会見で、今回の買収には再エネ事業拡大のために「時間を買っているという要素もある」とした上で、2000億円は「妥当な価格と評価」していると語った。

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(会見でのコメントを追加して更新します)
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