ウォーレン米上院議員、パウエル議長は「リーダーとして失格」
Craig Torres、Matthew Boesler-
金融当局者の投資取引、「なぜパウエル氏は止めなかったのか」
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ブレイナード氏を支持するかはコメント控える-インタビュー
ウォーレン米上院議員(民主)は5日、連邦準備制度の複数の幹部が昨年、株取引に携わっていたことが明らかになったことで、パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長のリーダーシップに疑念が生じていると指摘した。
ウォーレン氏は上院での演説で「米金融当局者が市場で積極的に取引を行えば、利益相反とインサイダー取引という当然の疑問が生じる」と述べ、「これら当局者の判断は控えめに言っても極めて拙劣だ」と批判した。
来年2月で任期が切れるパウエル議長の続投について公に反対を表明しているウォーレン氏は「パウエル議長がなぜ、一連の投資を止める対策を取らなかったのかは明らかでない」とし、「リーダーとして失格だ」と述べた。

ウォーレン氏はこの日、上院演説の後、ブルームバーグテレビジョンでアンカーを務めるデービッド・ウェスティン氏のインタビューに応じ、パウエル議長が金融規制を緩和してきたことに言及してあらためて続投に反対だと発言。ただ、FRBの現職理事で唯一の民主党員であるブレイナード氏を支持するかどうかについてはコメントを控えた。
ウォーレン氏はパウエル議長が「任期を終える時、別の人を起用するというのが私の考えだ」とした上で、「連邦準備制度は良くなるし、米経済もより安全になるだろう」と語った。
ホワイトハウスによると、次期FRB議長について今秋に判断を下すとみられているバイデン大統領はウォーレン氏の批判の後でもパウエル議長への信頼を崩していない。
ホワイトハウスのジャンピエール副報道官は大統領専用機内で記者団に、大統領は「現時点でパウエル議長を信頼している」と語った。
連邦準備制度の報道官はコメントを控えた。
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