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世界経済の広範な回復に対するリスク高まる-IMF専務理事

  • ゲオルギエワ氏は5日の講演原稿で途上国が抱える問題を指摘
  • 「大半の新興・途上国が回復にさらに多くの年数を要する」

世界経済の広範な回復に対するリスクが高まっていると国際通貨基金(IMF)はみている。新型コロナウイルスワクチン接種の遅れが続いていることやインフレ加速、債務急増で途上国が大きな後れを取っていることが理由だ。

  ゲオルギエワ専務理事はバーチャル形式で5日に行う講演の原稿でこうした状況に触れ、これら3つの問題は特に低所得国で悪化しており、長期化する公算が大きいとの見方も示した。

  「バランスの取れたグローバルな回復に対するリスクと障害がさらに一段と顕著になっている」とゲオルギエワ氏は指摘した。

IMF Managing Director Kristalina Georgieva Preview Of Annual Meetings
IMFのゲオルギエワ専務理事
Photographer: Andrew Harrer/Bloomberg

  IMF・世界銀行の年次総会開幕に合わせIMFは最新見通しを来週公表する。今年の総会はオンラインと対面を組み合わせたハイブリッド方式で開かれる。

  ゲオルギエワ氏を巡っては、世銀の年次報告書「ビジネス環境の現状」に絡む疑惑が明らかになったばかり。世銀は調査報告書で、同氏が最高経営責任者(CEO)だった2017年当時、年次報告書での中国のランキングを上げるよう内部で圧力をかけたと判断し、同報告書の全面廃止を決めた。

  「事実と全く異なる」と反論するゲオルギエワ氏はこの問題について講演原稿では触れなかった。

IMF専務理事の関与指摘、世銀「ビジネス環境の現状」不正調査 

  原稿によれば、「大半の新興・途上国は回復にさらに多くの年数を要する」ことになり、「こうした回復の遅れは、特に若年層や女性、非正規労働者に厳しい打撃を与える雇用喪失など、長期的な経済的悪影響の回避を一段と難しくする」という。

  インフレについては大半の国で物価圧力が来年和らぐとしているものの、一部の新興・途上国ではそうした圧力が続くと予測。インフレが金利の急上昇を招けば、「高水準の債務を抱える新興・途上国にとって特に厳しい状況になる」と警戒感を示した。  

 

原題:IMF Chief Says Risks to a Broad Global Recovery Are Rising(抜粋)

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