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FRB議長とECB総裁、インフレ高進は一過性との見解を再確認

更新日時
  • 日米英欧の中銀トップ、ECB主催のパネル討論会で発言
  • パウエル議長、米国は危機対応を「十分に行わない」事態を回避した
パウエル議長

パウエル議長

Photographer: Kevin Dietsch/Getty Images

米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長と欧州中央銀行(ECB)や日本銀行、イングランド銀行(英中央銀行)の各総裁は29日、サプライチェーン(供給網)の混乱による世界的なインフレ率上昇がいずれ一過性のものだと判明するとの慎重ながらも楽観的な見通しを示した。

  パウエル議長はECBがオンライン形式で主催したパネル討論会で、「現在のインフレ高進は供給上の制約と非常に強い需要が招いた結果で、全て経済再開に伴うものであり、それには始まりと途中、終わりがある」と説明。「この影響がどれほど大きくなるか、またどれほど長く続くかを判断するのは非常に難しいが、われわれは状態が元に戻り、これを乗り切るものと予想している」と述べた。

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パウエルFRB議長
Photographer: Kevin Dietsch/Getty Images/Bloomberg

  ECBのラガルド総裁も、現在のインフレ率は「経済再開に起因するところが大きい」としてパウエル議長と同様の見解を表明。「今見られる物価上昇が先行きおおむね一過性のものにとどまらないと考える理由がないのは確かだ」と付け加えた。

Some central banks begin to contemplate exit from stimulus
 
 

  新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)を受けて2020年に緊急対策を打ち出した中銀の一部は、金融政策の正常化をどのようなものとなるか検討し始めている。

  年内利上げ開始の扉を開いている英中銀のベイリー総裁は同討論会で、「今の大きな課題は、成長が一様でなく供給面に問題を抱える局面をどう乗り越え、よりスムーズで需給バランスのとれた回復局面につなげるかだ」と指摘した。

  米金融当局がコロナ禍による経済危機対応をやり過ぎたのではないかと問われたパウエル議長は、「過去の記録には十分に行わなかった事例が多く、ほぼ全てのサイクルで当局はダメージを過小評価し、対応の必要性も低く見積もりがちだ。今回はそれを回避したと思う」と語った。

  討論会には日銀の黒田東彦総裁も参加した。

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原題:
Powell, Lagarde Say Elevated Inflation Will Prove Temporary(抜粋)

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