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Photographer: Qilai Shen/Bloomberg
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中国恒大の次はあるのか、流動性リスク懸念する投資家が注視する10社

  • ブルームバーグの中国高利回りドル建て債指数でリターン低迷の10社
  • 中国政府が借金頼みの企業に対する圧力を弱める兆しはほとんどない

中国不動産セクターの健全性に対する警戒感が、中国恒大集団の流動性危機を受け強まっている。特に懸念されるのが投資不適格(ジャンク)級企業だ。

  こうした企業は一段と厳しい環境に直面している。中国恒大の破綻懸念を背景に借り入れコストは急上昇。ドル建てジャンク債指数の利回りは約15%と、約10年ぶりの高水準に達した。

  中央政府が借金頼みの企業に対する圧力を弱める兆しはほとんどない。習近平国家主席は住宅市場の金融リスク対策を優先事項としているが、政府からは中国恒大が最終的にどうなるかについて正式なコメントは出ていない。このことはリスクが波及する中で不動産セクターが投資懸念の焦点であり続けることを意味する。

  以下の10社はブルームバーグの中国高利回りドル建て債指数で、27日までの年初来リターンが最低クラスの企業だ。中国恒大とすでにデフォルト(債務不履行)に陥った企業は除外した。ブルームバーグは電子メールで各社にコメントを求めたが、中国奥園集団を除きいずれも返答は得られていない。

花様年控股集団(ファンタジア・ホールディングス・グループ

  • 深圳に本社を置く花様年は1998年に設立され、広東省や上海を含む中国全土で事業を展開
  • ムーディーズ・インベスターズ・サービスは27日、花様年のシニア無担保債務格付けを「Caa1」と、従来の「B3」から引き下げた

シティとクレディ・スイス、花様年債を担保として認めず-関係者

建業地産(セントラル・チャイナ・リアル・エステート

  • S&Pグローバル・レーティングによると、河南省鄭州を本拠とする建業地産は1992年に設立され、同省最大の不動産開発会社
  • ムーディーズとS&Pグローバルは今月、建業地産の格付け見通しを「ネガティブ(弱含み)」に引き下げた

華南城(チャイナ・サウス・シティ-・ホールディングス

  • 香港に本社を置く華南城は、深圳や南昌などの都市でプロジェクトを手掛けている。創業は2002年
  • S&Pグローバルは今月、華南城の格付け見通しを「ネガティブ」に引き下げた

禹洲集団

  • 1994年創業の禹洲は上海と深圳を本拠としており、6月末時点で39都市で179超の開発中プロジェクトがあった

中梁控股集団

  • 上海に本社を置く中梁の半期報告によると、同社は25省・地域の155都市で事業を展開
  • 中梁は不安定な社債価格にもかかわらず、発行済みのドル建て債を買い戻している

鑫苑置業

  • 1997年に河南省で設立された鑫苑置業は北京に本社を置いている。同社のウェブサイトによれば、中国の20余り都市および本土外で100を超えるプロジェクトを現在抱えている
  • フィッチ・レーティングスは今月、鑫苑置業の格付けを「CCC」に1段階引き下げた
  • S&Pも最近、鑫苑置業を「CCC」に格下げし、格付け見通しを「ネガティブ」としたが、その後、同社の要請に応じて格付けを取り下げた

融信中国(ロンシャイン・チャイナ・ホールディングス

  • 上海を本拠とする融信中国は2003年に設立され、長江デルタ地域を重視。同社は6月末時点で計282のプロジェクトを抱えていた
  • ムーディーズとフィッチ、S&Pグローバルは今月、いずれも融信中国を格下げした。ここ数年の用地取得コストが高水準で、地方政府が販売価格を制限していることから、同社の収益性が懸念されている

陽光城集団

  • 上海が本社の陽光城は、中国全土で300近いプロジェクトを展開していると資料やウェブサイトで説明
  • 陽光城は今月、「信託ローン・商業手形の支払期限が過ぎているとの市場のうわさ」を否定する通知を投資家に送付し、「信託ローンなどの既存債務は正常に支払われている」と主張した。同社は本土市場とオフショアの両方で社債を買い戻している
  • フィッチは今月、陽光城の格付けを「B+」に据え置き、格付け見通しを「安定的」とした

広州富力地産(広州R&Fプロパティーズ

  • 1994年に設立された広州を拠点とする広州富力地産の事業は、不動産開発・管理やホテルサービスなど。ウェブサイトによると、世界中の140を超える都市・地域で450余りのプロジェクトを手掛けてきた。 2020年の報告書によれば、同社は第三者が管理する91の高級ホテルも所有している
  • ムーディーズは今月、広州富力地産を格下げ。その後、同社は経営陣から短期資金10億米ドル(約1100億円)を受け取る取り決めを20日に発表。短期的な債務履行に十分な資金を確保したとしている

中国奥園集団

  • 1996年に設立された中国奥園は広東省を本拠とし、粤港澳大湾区(グレーターベイエリア)を中心に事業を展開
  • 中国奥園は今週、同社会長が経営権を握る1社を含めた2社が中国奥園の株式9.3%に計10億香港ドル(約143億円)を投じると発表。これを受け、同社の株価は上昇。社債も値上がりした
  • 中国奥園は良好な流動性を維持するため「健全な財務管理に取り組んでいる」となどとコメントした

原題:Evergrande Crisis Highlights Funding Risks for Developers (1)(抜粋)

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