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米国債売りは長期化も、日本の投資家不在とコンベクシティヘッジで

  • モルガン・スタンレー、年末までに10年債利回り1.8%を予想
  • 最近の日本株上昇で邦銀が米国債を買う動機が低下-リポート

最近一気に跳ね上がった米国債利回りは、住宅ローン担保証券(MBS)に関連したヘッジの売りと、通常なら押し目で買いを入れてくる日本の投資家が関心を示さないことによって、さらに押し上げられる可能性がある。

  先週の米連邦公開市場委員会(FOMC)後に上昇した利回りは、「住宅ローンの世界をネガティブコンベクシティのピークに近づけた」と、モルガン・スタンレーの機関MBSストラテジストチームが24日付のリポートで指摘した。ネガティブ・コンベクシティ・ヘッジングとは、国債利回り上昇でローン借り換えが鈍化し、その結果、保有MBSのデュレーションが長期化するシナリオに備えて米国債を売る取引。

  パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の発言をきっかけに10年債利回りが年初来最高の1.8%に接近した今年3月にも、同じような構図が見られた。このときは米国債への買いが入ったため、売りはすぐに失速した。毎月多額のMBSを購入しているFRBのプレゼンスも、コンベクシティヘッジングの影響を抑えた。

Recent break-out in U.S. 10-year yields triggers convexity hedging
米国債10年物利回りの推移とMSの年末予想水準
 

  モルガン・スタンレーは年末までに10年債利回りが1.8%に上昇すると予想している。同利回りはニューヨーク時間27日に一時1.51%を付けた。ここ2カ月ほどおおむね維持してきた約1.24ー1.37%のレンジを上抜けたため、「モーゲージポートフォリオ全体でデュレーションの調整が促される可能性がある」とモルガン・スタンレーのストラテジスト、マシュー・ホーンバック氏は分析している。

  モルガン・スタンレーはまた、利回り上昇にもかかわらず日本の投資家が米国債購入に触手を伸ばさないことに言及。特に商業銀行からの買いが入らないことが、米国債のさらなる売りを予想する理由だとしている。

  日本株が最近上昇したことで、「邦銀にとっては利益を得る動機、場合によってはキャピタルゲインを稼ぐ動機が薄れてしまった」とストラテジストらは指摘した。

Nikkei 225 Touches 30,000 as Reshuffle Extends Japan Stock Gains
 
Photographer: Soichiro Korimaya/Bloomberg
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原題:Treasuries Face Risk of Prolonged Selloff From Convexity Hedging(抜粋)

 

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