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シンセティック円LIBORの利用、係争リスクなど考慮必要-検討委

  • 代替金利移行が困難な契約、貸し出し・債券の考え方など整理
  • 11月に市中協議を取りまとめ、10月19日まで市場から意見募集

日本円金利指標に関する検討委員会(事務局:日本銀行)は、2021年末の円LIBOR(ロンドン銀行間取引金利)の公表停止までに代替指標への移行が困難なタフレガシー契約に関し、疑似的なシンセティックLIBORを利用する場合には係争リスクに留意が必要との見解を示した。

  検討委が28日公表した市中協議文書案によると、タフレガシーと判断した契約は「セーフティーネットとしてシンセティック円LIBORの利用を検討し得る」と指摘した。その際、日本では特定の金利指標の利用を規制する法令は存在しないため、係争リスクなども考慮して、個々の契約当事者がタフレガシーとして特定し、シンセティック円LIBORを利用するかどうかを判断する必要があるとしている。

  シンセティックLIBORは、英金融行動監視機構(FCA)が算出方法や利用範囲などの検討を進めている。今回の文書はシンセティック円LIBORが22年以降に利用可能となることを前提にしているが、利用範囲については「本邦市場における移行状況を踏まえると、限定的なものになるとみられる」との見方を示した。

  文書では貸し出しと債券に関して、タフレガシーに該当する契約に関する考え方も整理。貸し手や債券の発行体は、LIBOR公表停止に伴うリスクとその影響や、代替金利指標の選択肢のメリットとデメリット、事前移行しない場合に利払いが滞るリスクなどを借り手や社債権者に説明すべきだとした。検討委は10月19日まで市場関係者から意見を募り、11月に結果を取りまとめる。

 タフレガシーに該当する契約
貸し出し金融機関からの説明を受け、円LIBORからの移行に向けて契約当事者間で誠実に協議を実施した上でもなお、21年末までに事前移行または頑健なフォールバック条項の導入に関する合意ができなかった契約
債券法令に定められた契約変更手続き(社債権者集会の開催または全員同意の取得) により、発行体が円LIBORからの移行に取り組んだものの、21年末までに法令上必要な同意などを得られず、移行を完了することができなかった契約
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