【米国市況】S&P500種が5月来の大幅安、終盤には押し目買い
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20日の米株式相場は続落。S&P500種株価指数は約4カ月ぶりの大幅安となった。中国の不動産セクターに対する懸念や米金融緩和策のテーパリング(段階的縮小)を巡る警戒感で売りが強まった。
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S&P500種は引け前の約1時間に押し目買いが入って下げ幅を縮小。一時は2.9%安と、日中ベースでは昨年10月以来の大幅安となっていた。米連邦公開市場委員会(FOMC)は21、22両日の定例会合で、緩和策縮小に向けた地ならしを開始すると予想されている。
S&P500種は前週末比1.7%安の4357.73。ダウ工業株30種平均は614.41ドル(1.8%)安の33970.47ドル。ナスダック総合指数は2.2%下落。
米国債相場はリスク回避の動きで長期債中心に上昇。ニューヨーク時間午後4時59分現在、10年債利回りが5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の1.31%。
イースタリー・インベストメント・パートナーズのポートフォリオマネジャー、アン・ウィックランド氏は「相場調整の機が熟しているとすれば、今がその時期だ」と指摘。「投資家が期待を調整し始めるのに伴い、多くの売り浴びせは第3四半期(7-9月)の最後や第4四半期(10-12月)の最初に起こるもようだ」と述べた。
一方、マルコ・コラノビッチ氏率いるJPモルガン・チェースのストラテジストはこの日のS&P500種の大幅安について、買いの好機だと指摘した上で、世界経済の回復は勢いづくとの見通しを示した。

外国為替市場では、逃避先通貨が上昇。米国債利回りの低下を背景に、円やスイス・フランは対ドルで値上がりした。
主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.1%上昇。ドルは対円で0.5%安の1ドル=109円44銭。ユーロは対ドルでほぼ変わらずの1ユーロ=1.1726ドル。
ニューヨーク原油先物相場は続落。世界的な株安を誘った中国の経済状況を巡る懸念から売りが続いた。
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物10月限は1.68ドル(2.3%)安の1バレル=70.29ドル。ロンドンICEの北海ブレント11月限は1.42ドル下げて73.92ドル。
ニューヨーク金先物相場は4営業日ぶりに反発。不動産開発大手、中国恒大集団の債務問題が拡大するとの懸念から金への逃避需要が強まった。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は0.7%高の1オンス=1763.80ドル。
原題:Stocks Pare Losses at Close as Dip Buyers Emerge: Markets Wrap(抜粋)
Treasuries Rally, Curve Flattens as U.S. Stocks Extend Selloff(抜粋)
Haven Currencies Advance as Equity Markets Slump : Inside G-10(抜粋)
Crude Sinks With Broader Market on China Crackdown Fears(抜粋)
Gold Edges Higher as Havens Rally on Growing Evergrande Fears(抜粋)