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日立、バリューチェーン全体でCO2実質ゼロへー取引先と計画策定へ

  • 取引先約3万社のうち、主要800社と排出削減に向けた計画作りへ
  • 国内企業でバリューチェーン全体のカーボンニュートラル目標はまれ
The Hitachi Ltd. logo is displayed on a glass wall in a reception area at the company's headquarters in Tokyo, Japan, on Thursday, Jan. 17, 2019.
The Hitachi Ltd. logo is displayed on a glass wall in a reception area at the company's headquarters in Tokyo, Japan, on Thursday, Jan. 17, 2019. Photographer: Kiyoshi Ota

日立製作所は13日、2050年度までに自社だけでなく取引先などを含むバリューチェーン全体で二酸化炭素(CO2)排出量を実質ゼロ(カーボンニュートラル)とする目標を発表した。今後は主要取引先約800社と目標達成に向けた計画を策定する。

  日立は7月に温室効果ガス削減目標の設定や削減など取引先に順守を求める行動規範を示した「サステナブル調達ガイドライン」を発行。日立広報担当の森木竜也氏によると、日立グループ全体の取引先は約3万社にも上るため、まずは取引額で全体の約7割を占める主要取引先と同ガイドラインに基づいた計画作りを行っていく。

  日立では16年に50年度までのバリューチェーン全体のCO2排出量を10年度比80%削減すると定めていたが、この目標を引き上げる。実質ゼロの対象となる日立のバリューチェーンには同社向けの原料供給を行う事業者に加え、同社が製造や販売した鉄道車両、建設機械や工場向けの産業機器を使用する事業者も含まれる。

  菅義偉政権が昨年、カーボンニュートラルを50年までに実現すると宣言して以降、国内企業からはさまざまな環境目標が示されているが、排出量の多い製造業でバリューチェーン全体のゼロ目標を出すのは珍しい。海外では米IT大手アップルがサプライチェーン全体で30年までにカーボンニュートラルを達成する目標を掲げている

  日立のサステナビリティリポートによると、同社の19年度のバリューチェーン全体の温室効果ガス排出量約1億1000万トンのうち、9.2%が原材料・部品の調達といったサプライチェーンの上流、約87%が販売製品の使用や廃棄・リサイクルなどの下流から出たものだった。

  日立の発表によると、自社の事業所や生産活動からのCO2排出実質ゼロを30年度までに実現する取り組みの一環として、全事業所で100%再生可能エネルギーの調達を行う。森木氏によると、30年度までの10年間で再生可能エネルギーを利用した発電設備やグリーン電力証書の購入などに840億円を投資する予定。

  また、日立は脱炭素に向けた社内の取り組みを加速するため、インターナルカーボンプライシング制度におけるCO2の社内価格をトン当たり1万4000円に引き上げた。19年度に同制度を導入した際は5000円だった。

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