コンテンツにスキップする

インフレ一時的か否か、米国債の行方に重要手掛かり-14日CPI発表

  • 長期債利回り今後半年から1年低水準にとどまる可能性も-BofA
  • 長短利回り格差縮小に賭ける取引を勧める-ウィズマン氏

債券投資家は今週発表の米消費者物価統計から米国債相場の行方を占う手掛かりの一つを得ることができるかもしれない。

  8月の米雇用統計で平均時給が予想を上回る高い伸びとなったことで、インフレ圧力の高まりは金融当局者が言うように一時的なものであると証明されるかどうかという火急の問題が大いに注目されている。 

  バンク・オブ・アメリカ(BofA)のストラテジストらは、14日発表の8月の米消費者物価指数(CPI)がインフレは一時的との見方を裏付ければ、長期債利回りは向こう半年から1年にわたり低水準にとどまる可能性が高まると分析。ブルームバーグ調査では、同月のCPI上昇率は前年同月比で4カ月連続の5%台が見込まれている。

  より慎重な見方もある。マッコーリー・グループのグローバル金利・為替ストラテジスト、ティエリー・ウィズマン氏は電子メールで、レンタル費用など投入コストの上昇が消費者物価を押し上げ、高水準の物価が継続する懸念が強まる可能性を指摘。そうしたシナリオは市場関係者が米国の金融引き締めのタイミングに関する見通しを前倒しすることにつながり、期間が短めの債券利回りを不釣り合いに押し上げる傾向にあるとし、長短利回り格差縮小に賭ける取引を勧める。

CPI data seen offering clues to Fed policy path
 
 

  ここ数週間は、イールドカーブ関連取引は様子見の展開が続き、ボラティリティーは低下している状態。トレーダーらは利上げは2023年の早い時期まで開始されない公算が大きいとの立場を取っている。

  2年物と10年物の米国債利回り格差は約110ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)と、6月上旬の140bp超から縮小。この縮小はまず、年内にも金融当局が資産購入のテーパリング(段階的縮小)を開始し利上げに道筋を付けるとの市場の観測が後押しした。ただ最近は、新型コロナウイルスの感染再拡大でパンデミック(世界的大流行)からの景気回復ペースが鈍化するとの懸念で、イールドカーブはそれ以上あまり動かない一因となっている。

  8月の非農業部門雇用者数の伸びは前月を大きく下回ったが、人材獲得を目指す賃上げで平均時給の上昇率は予想の2倍だった。

  米連邦公開市場委員会(FOMC)を来週に控え、今週は連邦準備制度理事会(FRB)理事や地区連銀総裁らの発言は予定されていない。

原題:Bond Market Set for Fresh Take on Its Burning Inflation Question(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE