コンテンツにスキップする

ECB、緊急購入のペース減速-テーパリングではないと総裁強調

更新日時
  • 「ペースやや減速させる」、前2四半期は月額800億ユーロ
  • 減速は「PEPPを向こう3カ月について微調整する」決定-総裁

欧州中央銀行(ECB)はパンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の購入ペースを10-12月(第4四半期)に減速させる。ラガルド総裁は景気支援の段階的な縮小を意図する動きではないと強調した。

  総裁は9日、政策発表後の記者会見で購入減速について、「テーパリングではない」と言明。「PEPPを向こう3カ月について微調整する」という決定だと説明した。

  ECBの発表によると、政策委員会は購入の「ペースをやや減速させる」ことを決定した。第2、3四半期は月額約800億ユーロ(約10兆4000億円)の購入を続けていた。ロイター通信によると、新たな購入目標は月額600億~700億ユーロに設定された。

  総裁はユーロ圏経済の回復が「ますます進展している」と述べ、購入を減速させても回復が続くことに自信を示した。

 

Stronger Growth, Faster Inflation

The ECB raised its forecasts for GDP and consumer price growth

Source: ECB

 

  同時に、新型コロナウイルスのデルタ変異株の世界的拡大が経済の完全な再開を遅らせる可能性も指摘した。

  ECBはPEPPの総額1兆8500億ユーロを維持したほか、2022年3月まで、あるいは必要ならそれ以降まで継続すると確認した。ラガルド総裁は、PEPPについて12月に包括的な議論を行うと述べ、緊急措置の終了方法と時期の議論はまだ機が熟していないことを示唆した。

  9月会合で今後3カ月の購入ペースを決めたことで、12月16日の会合がPEPPの先行きに関する重大な決定の場となる。ラガルド総裁によれば今回の決定は全会一致だったが、インフレの脅威を巡る認識は政策委メンバーの間で異なっていることが明らかで、コンセンサスを維持するのは難しそうだ。

  この日公表された最新の経済予測では、今年の成長率とインフレ率は上方修正されたものの、23年のインフレ率予想は1.5%で、ECB目標の2%を依然として下回る見込み。

 

 

Economists predict gradual phase-out of pandemic program
 
 

 

  サプライチェーンの目詰まりと新型コロナウイルス感染再拡大が回復を脅かし、中期的なインフレ率はECB目標の2%を下回り続ける公算が大きいものの、一部の政策委メンバーは超緩和的な政策の長期化によるリスクを指摘している。ECBはユーロ圏の資金調達環境を政策決定の主要な目安とする。

  ECBはこの日、中銀預金金利をマイナス0.5%で据え置いた。インフレ見通しが持続的に2%の水準を維持し、基調的な物価圧力もこの目標に一致するまでは利上げをしないと表明。従来の資産購入プログラム(APP)を月額200億ユーロで継続する方針も示した。

原題:ECB Slows Crisis Stimulus In Shift Lagarde Insists Isn’t a Taper(抜粋)

 

(総裁のコメントを追加します)
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE