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JR東日本が14年ぶり外債、初のユーロ建ても-負債の長期化図る

更新日時
  • 総額2020億円相当を調達、今年度は円建てでも3000億円を起債済み
  • 外債で調達手段を多様化、今後も継続発行する考え-広報担当者
Passengers prepare to embark an East Japan Railway Co. (JR East) Shinkansen bullet train at the Tokyo Station in Tokyo.

Passengers prepare to embark an East Japan Railway Co. (JR East) Shinkansen bullet train at the Tokyo Station in Tokyo.

Photographer: Soichiro Koriyama/Bloomberg

JR東日本が7日の海外市場で英ポンド建てとユーロ建ての社債3本の発行条件を決めた。外貨建てでの社債発行は2007年以来、約14年ぶり。発行総額は円換算で約2023億円となる。

Shinjuku Station and JR East President and CEO Tetsuro Tomita Interview
JR東日本が14年ぶりに外債発行
Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  起債したのはポンド建ての7年債と、ユーロ建ての13年債と18年債の3本。発行条件は以下の通り。調達した資金は短期の有利子負債などの償還に充て、負債の長期化を図る。

 利率スプレッド発行額
7年債1.162%英国債+70bp3億ポンド(約456億円)
13年債0.773%ミッドスワップ+58bp5億ユーロ(約653億円)
18年債1.104%ミッドスワップ+75bp7億ユーロ(約914億円)

注)bpはベーシスポイント、1bp=0.01%

  JR東によると、外債は前回ポンド建てで起債した07年4月以来で、ユーロ建ては初めて。ブルームバーグのデータによると、21年度は国内でも4月と7月に円建て社債を総額3000億円起債している。

  JR東の広報担当者は、資金調達手段の多様化を目的に外債発行を決めたと説明。ポンド建てとユーロ建てはグローバル債券市場でも相応の大きさがあり、投資家基盤の拡大につながるとみて選択したと述べた。今後の調達計画は未定とした上で、今後も外債市場には継続的にアクセスする考えを示した。

  新型コロナウイルス感染拡大の長期化で業績や財務の悪化に見舞われた鉄道各社は資金調達を増やしている。JR西日本は今月1日、国内外で新株を発行し最大約2786億円を調達すると発表した。JR東の広報担当者は、足元の現預金残高は十分だとし、このタイミングでの起債は市場環境や調達コストを総合的に勘案したものだと話した。

珍しい同時起債

  主幹事のBNPパリバ証券によると、日本の事業会社によるポンド建てとユーロ建ての同時起債は珍しく、需要調査を始めた当初から投資家の引き合いは強かった。最終需要はポンド建て7年債が13億ポンド超、ユーロ建て13年債は22億ユーロ超、18年債は24億ユーロ超だった。

【地域別の販売比率】

  • ポンド建て7年債
    • 英国:79%
    • 英国を除く欧州:17%
    • アジア:4%
  • ユーロ建て13年債・18年債
    • 英国を含む欧州:95%
    • アジア:5%

【業態別の投資家層】

 アセットマネジャー銀行中央銀行・公的保険・年金
ポンド建て7年債79%6%2%13%
ユーロ建て13年債66%5%11%18%
ユーロ建て18年債75%4%1%20%
(JR東のコメントと需要や投資家層などを追加します)
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