コンテンツにスキップする

金融所得課税を見直し、「1億円の壁を打破」-岸田氏

更新日時
  • 成長の果実の分配や国民の一体感を取り戻すという点から見直し必要
  • 大胆な金融政策、機動的な財政政策 、成長戦略の3本柱堅持
Fumio Kishida, former foreign minister of Japan, at his office in Tokyo, Japan, on Friday, Sept. 3, 2021.

Fumio Kishida, former foreign minister of Japan, at his office in Tokyo, Japan, on Friday, Sept. 3, 2021.

Photographer: Shoko Takayasu/Bloomberg

自民党総裁選への出馬を表明している岸田文雄前政調会長は8日の記者会見で、中間層復活のための政策として金融所得課税の見直しに取り組む考えを示し、税率のカーブが下がる「1億円の壁打破」を掲げた。

  岸田氏は会見で、「1億の壁」は成長の果実の分配や国民の一体感を取り戻すという点から「考え直す、見つめ直す必要があるのではないか」と話した。

高所得者層で所得税負担率は低下

出所:国税庁「申告所得税標本調査(税務統計から見た申告所得税の実態)」

  金融所得課税を巡っては、総裁選への出馬の準備を進める河野太郎行政改革担当相が著書で「金融市場への配慮は必要」としつつ、「税率を一定程度引き上げるといった対応を検討するべきではないでしょうか」と記している。高市早苗前総務相も、月刊誌のウェブサイトで、金融所得税制は逆進性が大きいとして増税する考えを明らかにしている。野党からは富裕層優遇との批判が出ていた。

Japan's Prime Minister Candidate Fumio Kishida Interview
岸田文雄前政調会長
Photographer: Shoko Takayasu/Bloomberg

  岸田氏は小泉政権以来の新自由主義的政策からの転換を図るとも強調。デフレ脱却へ、 大胆な金融政策、機動的な財政政策 、成長戦略の3本柱を堅持する方針を示した。

  原子力発電に関しては「クリーンエネルギーの選択肢として考えていかなければならない」と述べた。原発の新増設に関しては「その前にやることがある。既存の原発の再稼働をしっかり進めていくことが大事だ」と述べるにとどめた。

  総裁選(17日告示、29日投開票)では、安倍晋三前首相が支援する高市氏も午後に記者会見し、正式に立候補を表明する見通しだ。 

他の政策や発言
  • コロナ禍への万全な対応のため、財政を積極活用
  • 2%物価目標は掲げ続けなければならない
  • 消費税は当面触ることは考えていない
  • 数十兆円規模の経済対策を速やかに実施
  • 経済あっての財政、経済正常化図り財政健全化も考える
  • 財政の単年度主義の弊害是正へ、複数年度の視点反映検討
  • 経済安全保障推進法を策定、経済安全保障担当の専任大臣を設置
  • デジタル円をはじめ金融分野のデジタル化を推進
  • 科学技術への投資拡大、10兆円規模ファンドを年度内に設立
  • 5年間・15兆円の防災・減災・国土強靱(きょうじん)化投資
  • 四半期開示を見直すとともに企業における非財務情報の開示を充実
関連記事

 

(岸田氏の政策を追加しました)
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE