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高値警戒感広がる米株式市場、輝き放つのは財務基盤強固な銘柄

  • 強固なバランスシート企業は3カ月連続でアウトパフォーム
  • 経済成長や景気刺激策、金融緩和策のピークに備える-ローランド氏

ウォール街の金融機関が米連邦準備制度理事会(FRB)の景気刺激策の縮小時期を議論する中、投資家は既にギアチェンジし、経済成長の鈍化を乗り切ることができる財務基盤の強固な企業に照準を定めている。

  ゴールドマン・サックス・グループとブルームバーグが集計したデータによれば、S&P500種株価指数の構成企業でバランスシートが強固な銘柄は、脆弱(ぜいじゃく)な銘柄に比べて3カ月連続でアウトパフォームした。アウトパフォームは2020年5月以来最長だ。これは財務基盤が弱い企業の株価が経済活動再開に伴い上昇し、優良企業株をこれまでで最も大幅に上回った21年初め以降の流れを逆転させる動きだ。

  投資家の選好する対象の変化は、新型コロナウイルスの感染再拡大による経済成長の鈍化が背景にある。米国の失業保険の上乗せ給付失効が迫り、米金融当局がコロナ禍での景気刺激策の縮小を検討する中、3日公表の8月の米雇用統計では、非農業部門雇用者数の伸びが市場予想を下回った。成長鈍化につながりかねない状況で、資本力の乏しい企業の株式は売られやすくなり、財務基盤の強固な企業の株式の需要を高める。

  ジョン・ハンコック・インベストメント・マネジメントの共同最高投資ストラテジスト、エミリー・ローランド氏は電話インタビューで「当社のポジションは、経済成長や景気刺激策、金融緩和策のピークが終わるのに備えたものだ」と説明。「投入コストの上昇に伴う利益率への圧力を回避できる企業だ。それは優れたバランスシートと強いファンダメンタルズを備えた企業であり、われわれがオーバーウェートとしてきた銘柄だ」と語った。

U.S. firms with sturdy finances are trouncing weak balance sheet companies
 
 

  値動きが最近好調なのは、ゴールドマンが5つの財務比率を使い試算したスコアが最高だった50社。そのうちアドビは7-9月(第3四半期)に入って14%、コストコホールセールは17%、アルファベットは18%それぞれ上昇している。

  こうしたローテーションは米国のレーバーデーの連休を控えた5営業日に顕在化した。テクノロジー株の比重が大きいナスダック100指数は前週末比1.4%上昇した一方、S&P500種は0.6%高と出遅れた。S&P500種は2日に史上最高値を更新したが、低調な雇用統計の発表を受けて反落した。

  TDアメリトレードのチーフマーケットストラテジスト、JJ・キナハン氏はインタビューで「長期的には、良好なバランスシートを持つ企業が貧弱なバランスシートを持つ企業を上回る傾向がある」と述べ、最高値圏にある現状で投資家は急落を警戒しており、長期的な投資先に注目していると指摘。こうした銘柄も相場急落時に値下がりするかもしれないが、さほど大きく下落せずに急速に回復する可能性が高いと付け加えた。

原題:
Peak Everything Puts Shine On Equity Market’s Sturdiest Stocks(抜粋)

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