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台湾問題「大きな課題」、日本は米中対立の最前線-自民・岸田氏

更新日時
  • 日銀の物価目標2%は「国際的な数字」、金融政策は維持
  • 出馬を表明しているのは岸田氏のみ、他にも立候補に向けた動き

自民党総裁選に出馬表明している岸田文雄前政調会長は、今後の日本外交を巡り「台湾海峡問題は大きな課題となってくる」との認識を示した。日本は米中対立の「最前線に位置」しており、民主主義や法の支配、人権といった「基本的な価値観を守る覚悟」を示す必要があると強調した。

  3日午前、菅義偉首相が自民党総裁選への不出馬を明らかにする直前にブルームバーグとのインタビューで話した。現在、出馬表明したのは岸田氏のみだが、他にも立候補に向けた動きがある。

Japan's Prime Minister Candidate Fumio Kishida Interview
インタビューに臨む岸田氏(3日・都内)
Photographer: Shoko Takayasu/Bloomberg

  岸田氏は「香港とかウイグルの状況をみると、やはり次は台湾海峡問題が大きな課題になってくる」と指摘。米国など基本的な価値観を共有する国々と協力しながら「台湾ともしっかり連携していかなければならない」と述べた。

  中国の「権威的姿勢には懸念も感じる」と述べ、「現実的な観点から中国との距離感を考えていく」との考えを示した。岸田氏が率いる「宏池会」は大平正芳元首相ら歴代領袖(りょうしゅう)が中国との関係発展に取り組んできた経緯がある。

  中国が軍事的圧力を強める台湾を巡っては、4月に行われた日米首脳会談の共同声明で台湾海峡の平和と安定の重要性を確認。7月に公表した防衛白書でも「台湾情勢安定の重要性」が初めて明記された。

  岸田氏は日銀が掲げる2%の物価目標については、実際の物価とのかい離など「議論があることは承知している」とした上で、2%は「国際的な、標準的な数字」と説明。目標変更はさまざまなシグナルを送ることになり、「金融政策においても今の状況はしばらく維持し、そして努力を続けていかなければいけない」と話した。

  新型コロナウイルス対応の経済対策の規模については「すでに需給ギャップが30兆円という数字が出ている」と述べ、「さまざまな数字を参考にしながら数字は詰めていきたい」と語った。

  岸田氏は1993年の衆院選で初当選。安倍晋三政権で外相を2012年から4年8カ月務めた。15年には慰安婦問題について日韓で合意。16年には、現職の米国大統領として初めて広島を訪問したオバマ氏を安倍氏とともに迎えた。被爆地の広島市中心部を含む広島1区選出で、「核軍縮」をライフワークとする。

  中国外務省の汪文斌報道官は北京で3日開いた定例記者会見で、「台湾は中国の不可分の一部だ」と述べ、岸田氏の発言を批判。日本は「言動に慎重」を期し、「台湾独立派に間違ったシグナルを送るのを避ける」べきだと主張した。  

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(最終段落に中国外務省の記者会見を追加して更新します)
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