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次期FRB議長はパウエル氏かブレイナード氏か-規制巡る姿勢に違い

  • 最有力候補の2人、ウォール街の規制に対する姿勢異なる
  • 民主党進歩派はパウエル氏がウォール街に甘いとの認識抱く

バイデン米大統領が次期米連邦準備制度理事会(FRB)議長に誰を選ぶかは結局、ウォール街の規制に対する姿勢の違いが鍵を握るかもしれない。

  パウエル現議長は再任の可能性が高いとみられるものの、ウォーレン上院議員やオカシオコルテス下院議員ら民主党の進歩派は、大手銀行への規制を緩和したとして共和党大統領が指名した同議長を批判。パウエル氏の対抗馬と見なされるブレイナードFRB理事を、議長の取り組みに反対を唱えた人物として称賛する向きもある。

  来年2月の議長の任期満了を控え、パウエル、ブレイナード両氏の規制に対するアプローチが次期FRB議長を巡る議論の中心になりそうだ。バイデン大統領のアドバイザーらは、パウエル議長の続投とブレイナード氏の銀行監督担当の副議長起用を提言することを検討していると、事情に詳しい関係者が先週、ブルームバーグ・ニュースに明らかにした。

パウエル氏続投とブレイナード氏副議長起用、大統領側近が提言も 

  大統領自身はまだFRB人事に踏み込んでいないとされ、この秋に見込まれる決定は依然として不透明だ。指名後は上院の承認が必要となるが、民主党は議長役の副大統領を含めればぎりぎりで過半数を握っている。

  パウエル議長の規制緩和の多くは地銀やコミュニティーバンクを厳格な規制から解放したが、ウォール街も恩恵を受けた。大手銀が関連会社との間で行うスワップ取引で最大400億ドル(約4兆4000億円)の証拠金を保持する要件を撤廃したほか、米金融規制改革法(ドッド・フランク法)に盛り込まれたボルカー・ルールを緩和し銀行がベンチャーキャピタルファンド投資を増やせるようにした。

米当局、ボルカー・ルールの緩和承認-銀行のVC出資が可能に 

  そのほか、銀行が提出を義務付けられる「生前遺言」(経営破綻時の事業整理計画)の簡素化や提出回数の削減、銀行ストレステスト(健全性審査)の改革を行った。

  ブレイナード氏はストレステストの変更について、「大手銀に資本バッファーを減らしていいとする青信号」だと批判。生前遺言関連の見直しは金融「システムの安全性を低下させる」恐れがあると指摘した。

  バイデン大統領が指名した候補はまず、上院銀行委員会が吟味するが、ブラウン委員長やメンバーのウォーレン議員らは、ブレイナード氏が抱いた懸念をこれまで共有している。

 

原題:Fed Chair Race Spotlights Powell-Brainard Wall Street Rule Split (抜粋)

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