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ECB、新戦略は債券購入と低金利の必要性低下させ得る-議事要旨

  • 7月21、22日の政策委員会の議事要旨を公表
  • 新ガイダンスは「より低い金利をより長期化」させること意味せず

欧州中央銀行(ECB)当局者らは7月21、22日の政策委員会会合で、新しいインフレ戦略と金利フォワードガイダンスが結果的に、超緩和的な金融政策の必要性を低下させ得るとの結論に達した。

  同会合後の政策声明でECBは、インフレ率が持続的に2%に達する見通しとなるまでは利上げしないと表明していた。このガイダンス変更は、超緩和的政策からの脱却が遅れるとの観測を呼んだ。

  しかし26日公表された7月政策委の議事要旨では、新たなガイダンスは「その意図通りに、最終的にインフレ期待を目標付近に固定することに成功すれば、必ずしも『より低い金利をより長期化』させることを意味しない」との見解が示された。

  新ガイダンスはむしろ、「超低金利の期間を短縮し、他の条件が同じであれば必要な資産購入の規模を小さくするのに役立つはずであり、従って緩和的政策がもたらし得る副作用のリスク」を低下させると見なされたという。

  政策委は、債券購入の道筋の変更についての議論は今後数回の会合のいずれかに先送りすることで合意した。ECBは現在、利上げ開始の直前まで債券購入を続けるとしているが、新ガイダンスに沿えば、これは購入のコミットメントが過度に長期化することになりかねないとの懸念を一部当局者が示した。

  議事要旨によれば「金利と資産購入に関するフォワードガイダンスが連動しているため、金利フォワードガイダンスの調整は資産購入の長期化を必然的に示唆すると市場参加者から誤って受け取られる恐れがあるとの指摘があった」という。

  7月の政策委員会の議論は、ECBの新戦略に合わせた政策調整の始まりとして位置付けられる。ECBは1年半にわたる戦略点検の結果、インフレ目標を2%とそれまでの2%弱から引き上げた。チーフエコノミストのレーン理事は、金利ガイダンスの変更は新戦略実践の第一歩に過ぎないとの認識を示している。

  議事要旨によれば、金利ガイダンスにより強い文言を求める声もあり、「強いフォワードガイダンスを示し、後で必要ならば緩める方が、将来にガイダンスを強化しなければならなくなるよりも信頼性にプラスだ」との主張が展開された。

  信頼性を高め、金融安定へのリスクを緩和するための手段として、何らかの「ノックアウト条項」を盛り込む提案もなされたという。

  次回の政策決定は9月9日。同会合で当局者らは最新の経済予測を入手でき、資産購入ペースについて見直す可能性がある。

 

 

原題:
New ECB Strategy Could Reduce Need for Bond-Buying, Low Rates(抜粋)

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