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みずほFG社長、再発防止中のシステム障害「重く受け止める」

更新日時
  • 19日午後9時ごろに障害発生、システム完全復旧は20日正午ごろ
  • 再発防止策を強固にするのが私の責任-坂井社長

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みずほフィナンシャルグループ(FG)傘下のみずほ銀行とみずほ信託銀行で20日、システムのハード障害により店頭での取引を受け付け・処理できない状態となった問題で、みずほFGは、同日夕に記者会見を開き、坂井辰史社長らが経緯を説明した。

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みずほ銀行とみずほ信託銀行は、システムが正午ごろ完全復旧したと発表。
Photographer: Akio Kon/Bloomberg

  坂井社長は「2月から3月にかけてのシステム障害発生を踏まえ、一連の再発防止に取り組んでいる中でこの事態が発生し、極めて重く受け止めている」と陳謝した上で、「再発防止策を強固にするのが私の責任」と述べた。

  障害が発生したのは、みずほ銀とみずほ信託銀の国内の全店舗で、業務システムを利用した店頭取引の受け付け・処理ができない状態となった。19日午後9時ごろに障害が発生し対応を進めたが、システムが完全復旧したのは20日正午ごろだった。

  障害は、2019年に移行した次世代勘定系システム「MINORI」の基幹部分と営業店の事務処理をつなぐ業務チャンネル統合基盤で発生。

  みずほ銀の藤原弘治頭取は、2月のシステム障害では発生の把握と対応が問題だったのに対し、今回は、19日夜のうちに全支店幹部に出動指示を出し、20日午前7時半には全支店に行員を配置して、コールセンターや現金自動預払機(ATM)の監視センターでも顧客対応ができる体制にしたと説明。顧客や取引の影響件数は集計中とした。

  みずほFGは、2月下旬から相次いで発生したシステム障害を受けて6月に社長ら経営幹部の処分を発表したばかり。

  加藤勝信官房長官は同日、みずほFGのシステム障害について、「金融機関の信頼を大きく損なうものであり、誠に遺憾と考えている」とし、早急なシステムの復旧に加え、原因究明と再発防止の徹底を求めると同時に、金融庁でもしっかり対応していきたいと述べた。

  みずほ銀のシステム障害を巡っては、2月28日にATMの7割超で稼働が停止し、計5244件の利用者のキャッシュカードや預金通帳が機械に取り込まれたままとなった。システムのトラブルは2週間で4件重なった。

  一連のシステム障害を受けて設置された特別調査委員会が6月に提出した報告書では、障害発生の原因はシステムではなく、「運用する人為的側面にあった」と指摘。原因として、危機事象に対応する組織力の弱さ、IT(情報技術)システム統制力の弱さ、顧客目線の弱さ、の3点があったと分析していた。

  報告を受けて、みずほFGは同月、坂井社長ら11人を対象に役員報酬を減額すると発表。同社長は会見で、「二度とこのような事態を引き起こさないとの強い決意で、本質的かつ持続的な対策をしっかりと根付かせていく必要があると強く認識している」と述べていた。

  ブルームバーグ・インテリジェンス(BI)の田村晋一アナリストは、みずほFGは02年以降、システム障害を繰り返しており、他のメガバンクよりシステムが脆弱(ぜいじゃく)だという評価が定着してしまっていると指摘。経営陣はこうしたレピュテーションの低さを真摯(しんし)に受け止める必要があるとしている。

(最終段落にアナリストコメントを追加して更新します)
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