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米国債市場の流動性低下、ジャクソンホール控えた市場の動き増幅要因

  • 市場の深み示す指標は3月以来の低水準-JPモルガンのデータ
  • 一つ一つの取引が市場に与える影響は過去1年の範囲の上限に近い

米ワイオミング州ジャクソンホールでのカンザスシティー連銀主催シンポジウムを来週に控え、資産購入のテーパリング(段階的縮小)のスケジュールにトレーダーらが神経をとがらせているのに合わせるように、米国債市場の流動性は低下している。

  JPモルガン・チェースのデータによると、大きく価格を動かさずに取引することを可能にする市場の「深み」を示す指標は約5カ月ぶり低水準に落ち込んだ。

 

Market depth has declined as yields have fallen, JPMorgan data show
 
 

  10年物米国債利回りは1.25%前後で推移している。予想より強い7月雇用統計結果を受けて4日の1.13%からは幾分上昇しているものの新型コロナウイルス感染再拡大を受けた成長懸念が重しとなっている

  ジェイ・バリー氏らJPモルガンのストラテジストはリポートで「米国債市場の深みはここ数週間、縮小が続いており現在は3月前半以来の低さだ」と指摘し、「一つ一つの取引が米国債市場に与える影響は過去1年に見られた範囲の上限に近づいている」と分析した。

  現状は、多くのトレーダーが夏季休暇を取る8月としては一般的なものだが、流動性低下が起こる頻度が増していることは数年前から指摘されている。低下が急激な場合も時々ある。

  JPモルガンが取引データから算出する流動性の指標は2020年3月に08年以来の水準に急低下した。米連邦準備制度は当時、米国債と住宅ローン担保証券(MBS)を購入することで対応。ピークでは1日の合計購入額が1000億ドルを超えることもあった。現在の流動性逼迫(ひっぱく)レベルは昨年の深刻度からはほど遠いが、利回りの動きから何かを読み取ろうとする投資家にとって流動性の監視は引き続き重要だ。

原題:
Treasury Market Liquidity Sours as Traders Gird for Taper Clues(抜粋)

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