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6月消費者物価、基準改定で0.5%低下に転落-携帯料金押し下げ

更新日時
  • 旧基準では0.2%上昇、携帯通話料のマイナス寄与が0.5ポイント拡大
  • 大きな押し下げでCPIショック、日銀は下方修正へ-SMBC日興

総務省が6日発表した新たな2020年基準に基づく6月の消費者物価指数(CPI)は、生鮮食品を除くコアCPIが前年同月比0.5%低下と従来の15年基準の0.2%上昇からマイナスに転落した。携帯電話通信料の値下がりが主因。

  20年1月から21年6月までを20年基準で再計算した。10年基準への移行時に0.6-0.8ポイント下振れしており、6月分の0.7ポイントはそれに匹敵する大きさとなる。基準改定に伴う割合の増加などで、携帯通信料の寄与度がマイナス1.04ポイントと旧基準に比べ0.5ポイント拡大し、全体を押し下げた。

  携帯通信料の値下げは菅義偉首相が重視する政策で、首相の意向を受けて携帯大手各社が3月以降に相次いで格安プランを導入。4月分から消費者物価に反映されている。

基準改定で物価はマイナス転落も、菅首相の「携帯値下げ」が再び重し

基準改定でマイナスに転じる

コアCPIの推移

出所:総務省

  日銀は7月の経済・物価情勢の展望(展望リポート)で21年度のコアCPI見通しを同0.1%上昇から同0.6%上昇に上方修正したばかり。今回の基準改定による下振れ幅は市場予想よりも大きく、日銀が10月に公表する次回リポートで下方修正を行うとの見方が出ている。

  総務省は新たな財・サービスの出現や嗜好(しこう)の変化などを統計に反映させるため、基準改定を5年ごとに行っている。20日公表の7月分以降は新基準が適用される。

エコノミストの見方

SMBC日興証券の宮前耕也シニアエコノミスト:

  • 携帯電話通信料については当初からウエイト効果とリセット効果の双方でマイナス寄与を見込んでいたが、これに計算方法の変更によるマイナスが加わり、予想よりも下振れが大きくなった
  • 全体でも4ー6月分が0.7-0.8%ポイントの大きな押し下げとなり、CPIショックといえる
  • 21年度のコアCPIは基準改定がなければ前年比で0.4%上昇を予想していたが、0.2%前後のマイナスになる可能性が大きい
  • 日銀の展望リポートのコアCPI見通しも21年度は当然、下方修正されるだろう。
(詳細を追加して更新しました)
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