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中国スタートアップ、香港IPO狙うも基準が障害に-米に比べて厳格

  • 赤字や法的グレーゾーンでの運営企業は困難に見舞われる公算大
  • バリュエーションはNYの方が高い傾向-流動性に厚み、裾野も広い

米上場に向けた障害が増える中で、外国の資本を切望する中国のスタートアップ企業は香港での新規株式公開(IPO)に目を向けている。だが、全ての企業が上場基準を満たしているわけではなく、低めのバリュエーションも受け入れなければならない可能性がある。

  香港取引所による上場予定企業に対する要求は、ニューヨークよりもはるかに厳しい。自動運転車の開発など売り上げがまだ少なく赤字のスタートアップや、法的グレーゾーンで運営している配車を含む企業は困難に見舞われる公算が大きい。

  米上場で中国当局からの相次ぐ規制を招いた滴滴グローバルを例に取る。事情に詳しい複数の関係者によると、同社は上場先として米国を選択する前に香港についても実現可能性を探っていた。事業や車両、運転手を巡る中国の複雑なライセンス基準を踏まえると、業務の法的順守を求める香港の要件を満たすことは難しいとの認識に至ったという。

  同じく配車サービスを手掛ける嘀嗒も、類似の問題に直面。昨年10月に香港上場を申請した際、取引所から受けた中国の規制順守に関する質問が障害になったと事情に詳しい関係者は明かす。同社の申請は4月に失効したが、その後再申請した。

厳しい姿勢

  香港取引所は幾つかの点で、より厳しい姿勢を取るようになっている。同取引所はメインボード上場での年間利益要件を引き上げる見込みで、各社の時価総額を膨らませるなど疑わしいIPO活動には断固とした措置を講じる方針だ。

  一方、中国当局は国外IPOに関する規制見直しを進める中で、香港上場を目指す企業に対してはサイバーセキュリティー審査の義務付けを見送る可能性もあり、香港の魅力は高まりつつある。

中国のサイバーセキュリティー審査、香港IPOは免除の方針-関係者

  上場先の変更は一部の企業にとって難しい作業になる。事情に詳しい関係者1人によれば、自動運転技術を手掛け、米上場計画を模索していた小馬智行(ポニー・エーアイ)は、香港IPOの資格を得るまでのさらに数年間にわたり私募での資金調達に頼らざるを得ない可能性がある。

  多くのスタートアップが規制を巡る不透明感の強まりを受けて新規の資金調達を手控えており、企業価値の評価も難しくなりつつある。だが、バリュエーションは通常、香港よりもニューヨークの方が高くなる。米市場の流動性はより厚みがあり、投資家の裾野も広いことが一因だ。

  滴滴と嘀嗒の担当者にコメントを求めたが、返答はなかった。小馬智行の担当者は確認を控え、上場スケジュールもないと説明した。

原題:China Startups Shut Out of U.S. Face Tougher Hong Kong IPO Rules(抜粋)

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