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トヨタは通期業績見通しを据え置き、株価は下落-1Q大幅増益も

更新日時
  • 半導体不足で不透明さ、1Q営業益は販売好調で72倍の9975億円に
  • 決算発表後にトヨタ株は急落、一時2.3%安と6月21日以来の下落率

トヨタ自動車は4日、今期(2022年3月期)の業績見通しを据え置いた。第1四半期(4-6月期)の営業利益は前年同期比約72倍の9975億円と市場予想を大幅に上回ったが、発表後に同社の株価は下落に転じた。

  通期の業績については、第2四半期(7-9月期)以降の不透明さを考慮して従来見通しを据え置いたとしている。

  決算発表を受け、トヨタの株価は下落に転じ、一時前日比2.3%安の9825円まで売られ、6月21日以来の日中下落率となった。その後、下落幅は縮小し、0.9%安の9970円でこの日の取引を終えた。

決算発表後、トヨタの株価は下落

  SBI証券の遠藤功治シニアアナリストは、トヨタの決算について「上方修正しなかったことにみんな失望していることは確か」と指摘。第1四半期の業績が非常に良かったため、第2四半期以降の業績に不安を持った投資家が多いのではないかと述べた。

  一方、ブルームバーグ・インテリジェンスの吉田達生アナリストは、通期業績予想の据え置きは保守的なトヨタらしい姿勢で「失望するべきではない」と指摘。その上で、コロナ感染拡大、半導体不足や原材料価格によほどの不測の事態が生じない限り、第2四半期以降に「上方修正の可能性が濃厚」との見方を示した。

  トヨタによると、コロナ感染拡大や半導体不足の影響で第1四半期に約10万台の減産となった。コロナの影響は依然として続いており、7月以降もトヨタは子会社のトヨタ車体の富士松工場やタイ、マレーシアの工場で停止を余儀なくされた。

トヨタ、コロナ禍で東南アジアでの生産影響拡大-国内工場にも波及

  コロナ禍や半導体不足が長期化する中、トヨタはダイハツ工業と日野自動車を含めた通期のグループ世界販売の見通しは従来の1055万台に据え置いた。想定為替レートも1ドル105円、1ユーロ125円と従来の水準にそれぞれ据え置いた。

  前年同期に新型コロナウイルスの感染拡大の影響が大きかった影響で、第1四半期は四半期ベースの営業利益としては過去最高となり、ブルームバーグが事前に集計したアナリスト9人の4-6月期の予想平均値7587億円も上回った。

  主力市場の北米の営業損益が685億円の赤字から2488億円の黒字に転換したほか、国内事業も大幅な増益となった。

  一方、トヨタは資材高騰の影響も受けている。第1四半期で約700ー800億円のマイナス影響となり、トヨタのお家芸である原価改善による約650ー750億円の上振れ要因を打ち消した。

トヨタの決算概要

4-6月実績:

  • 売上高:7兆9356億円(前年同期比73%増、市場予想7兆4471億円)
  • 営業利益:9975億円(前年同期比約72倍、市場予想7587億円)
  • 純利益:8978億円(前年同期比5.7倍、市場予想6669億円)
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