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アンチエイジングマニア、EC化の波に乗り財を成す-資産価値900億円

プレミアアンチエイジングの松浦清社長(52)は10代の時から育毛剤を使い始めたアンチエイジング(抗加齢)マニアだ。老化への心配からさまざまなサプリメントや処方を試すようになり、ついにはアンチエイジング商品の販売も手掛ける会社を創業するに至った。

  「ぼくは結構、アンチエイジングフリークなんです」。松浦氏はブルームバーグとのインタビューで、はげ予防で18歳から育毛剤を使い始め、いまも使っていることを明かした。「そういう意味でアンチエイジングに対する意識は人よりぜんぜん強かったかもしれない」と言う。 

Premier Anti-Aging President Kiyoshi Matsuura Interview

Kiyoshi Matsuura

 

  プレミアは化粧品のほかアンチエイジングや美容関連の製品を販売している。昨年10月には東証マザーズに上場。株価はその後の急上昇で上場来の3倍以上となり、松浦氏の資産価値は同氏の資産管理会社が保有する株式を含め900億円近くに膨らんでいる。

  近年、世界の化粧品業界ではしわ取り効果をうたう商品競争が激しくなっているが、プレミアは通信販売などの直接的な売りで国内市場に集中し、ニッチ(隙間)市場を確保している。主力商品は5種類からなるクレンジングバームだ。

市場変革

  同社の総売り上げの約70%は通信販売からだ。松浦氏は、化粧品業界でのデジタル化の波が自社の強みだとみる。「マーケットの構図はどんどん変わってきていると思う」と言い、コロナがそれを早めたかもしれないが、「デジタルがすごく大きな流れになってきている」と業界を取り巻く環境変化を指摘する。

  プレミアは全ての製造過程を他社に委託するとともに定期販売などのサブスクリプションモデルを採用することで販売コストを抑え、利益率を維持している。

  大和証券は、特にコロナ禍では電子商取引(EC)から恩恵を受ける立ち位置にあるとし、同社のカバレッジを7月に「アウトパフォーム」で開始した。同証アナリストの広住勝朗氏はリポートで、同社のような生産施設を持たないファブレス企業は通信販売チャネルに特化して大きく成長する公算はあるが、資生堂のような大手メーカーと比べると小さいプレイヤーのままにとどまる可能性もあると記した。

  アシンメトリック・アドバイザーズのティム・モース氏は同社について「2、3の革新的製品とユニークな配送システムで非常に好調だ」と評価する一方で、これまで多くの化粧品ブランドが現れては消えていったが、そうならないかやや心配だと述べた。

  プレミアは新製品の発売に加えて中国のテンセント・ホールディングスと提携するなど海外進出にも乗り出した。「いま現在は、創業時に想定していた規模」だが、ここから新しいフェーズになると松浦社長は話した。

原題:
‘Anti-Aging Freak’ Makes $817 Million Fortune in Hot Japan Stock(抜粋)

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