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心の健康にいいのは大都市、人間多いと抑うつの防止に-米研究

  • 人の多い大都市では少なくとも他の人間を見る機会-孤立少ない
  • 小都市や郊外の都市計画者の参考に-交流の機会を増やすのが鍵
A pedestrian walks past a Macy's store on 34th Street in New York on April 7, 2021. A new study finds casual social interactions in big cities can help fight depression.
A pedestrian walks past a Macy's store on 34th Street in New York on April 7, 2021. A new study finds casual social interactions in big cities can help fight depression. Photographer: Amir Hamja/Bloomberg

大都市はストレスの温床で抑うつ状態やその他の心の病にかかりやすいと長く考えられてきたが、実は小さな街に比べて心の健康に良い部分があることが最新の研究で示された。

  3日に米国科学アカデミー紀要(PNAS)に掲載される論文は、数学モデルと複数のデータセットを基に、都市の規模や構造物・道路などの「構築物環境」が抑うつ状態にどう影響するかを測定している。

  大都市で避けられない人との関わりは、時には冷たいあるいは心ないものではあるが、心の健康を損なう緊張に対する緩衝材の役割を果たすことが分かった。多くの人が急ぎ足で道を行きかう環境では詰まるところ、少なくとも他の人間を見ることになる。雑踏の少ない小さな街は、抑うつ状態に対して大都市ほど予防効果を持たない可能性がある。

  シカゴ大学で心理学の博士課程で学ぶ大学院生で論文の主筆者のアンドルー・スタイア氏は、一段の研究が必要なものの、都市計画者にとって参考になる可能性があるとし、小都市や郊外の都市計画者はこの研究を参考にすれば、重要なのは人と人との交流の機会を増やすことだということが分かると話した。

  人との関わりと心の健康の関係は医学界では一貫して確認されてきたと、ニューヨーク大学ランゴーン医療センター付属ネーサン・S・クライン精神医学研究所所長のダン・イオシフェスキュ准教授は指摘する。新型コロナウイルス対策で行動制限が課される今、この問題を巡る研究の重要性は一段と高まっている。

  「都市には幾つかの利点がある。抑うつや不安などの症状は社会的孤立の問題と関係があるからだ。今回のパンデミック(世界的大流行)が心の健康にとって最悪なのはこのためだ。都市の生活はいろいろな点でストレスが多いが、孤立することは少なく、人とのつながりを構築する機会が多くある」と同氏は述べた。

原題:
Living in a Big U.S. City May Be Better for Your Mental Health(抜粋)

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