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帰国強要されたベラルーシ陸上選手、ポーランドがビザ発給

更新日時
  • 陸上種目出場のツィマノウスカヤ選手、ポーランド外務省が支援表明
  • ベラルーシ政府が試みた抑圧行為は五輪精神に反する-米国務長官

自国の五輪当局者を批判したため東京五輪の出場を途中で切り上げて帰国するよう圧力を受けたとされるベラルーシの女子陸上選手が、ポーランドに入国するビザを取得した。

  在日ポーランド大使館が2日、人道上の理由によるビザを発給したと、同国のプシダチ外務次官が明らかにした。クリスツィナ・ツィマノウスカヤ選手(24)が「選手としてのキャリアを継続できるよう、ポーランドは支援に必要なことは何でもする」と、同次官はツイッターに記した。

  ベラルーシで体制批判し苦境に立たされたスポーツ選手に支援を提供するリトアニアの団体「ベラルーシスポーツ連帯基金」幹部のアリアクサンドル・アペイキン氏によると、ツィマノウスカヤ選手は意思に反してベラルーシのスポーツ当局者により羽田空港に連れて来られた後、東京からの出発便への搭乗を拒否した。

  スポーツニュースウェブサイトのトリビュナが1日掲載したインタビューで、同選手は「ベラルーシに帰国すれば投獄されるかもしれない」と不安を吐露していた。

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クリスツィナ・ツィマノウスカヤ選手(東京五輪、7月30日)

 

  同選手は、他の選手が必要な回数のドーピング検査を完了していなかったことから、自分が練習していないリレー種目への出場をコーチから突然求められたとし、ベラルーシ・オリンピック委員会をソーシャルメディアで批判していた。

  東京五輪のデータによると、同選手は7月30日に行われた女子100メートル予選に出場。8月2日の女子200メートル予選にも出場予定だった。女子400メートルリレーのメンバーにも登録されている。

  ベラルーシ・オリンピック委員会は1日、「医師団の結論」として、ツィマノウスカヤ選手の「感情的・心理的状態」に鑑み同選手を五輪から離脱させることを決定したと発表した。

  欧州連合(EU)や米国などは今年、ベラルーシが5月に民間旅客機を強制着陸させて反体制派ジャーナリストを拘束した事件などを受け、ルカシェンコ政権に制裁を科した。ベラルーシ・オリンピック委員会の委員長はルカシェンコ大統領の息子のビクトル・ルカシェンコ氏。

  この問題についてブリンケン米国務長官は、ルカシェンコ大統領率いるベラルーシ政府はツィマノウスカヤ選手を強制的に日本から帰国させようと試みることにより、「国境を越えた抑圧行為をまた実行しようとした」とツイート。同長官は、こうした行為は五輪精神に反し、基本的人権を踏みにじるもので容認できないと指摘した。

  茂木敏充外相は3日午前の記者会見で、ツィマノウスカヤ選手は「現在、安全な状況に置かれている」とした上で、日本政府として関係機関と連携し適切に対応していくと述べた。  

原題:Belarus Sprinter at Tokyo Airport in Talks With Olympics BodyBelarus Sprinter Gets Polish Visa After Facing Pressure in Tokyo、Belarus Tried to Commit Repression at Olympics, Blinken Says(抜粋)

(茂木外相のコメントを追加しました)
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