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米国債トレーダー、需給リスクを注視-テーパリング時期への影響で

  • 2日からの週は米財務省の四半期定例入札の発表に注目-雇用統計も
  • 米10年国債利回りは7月に4カ月連続で低下

米国債利回りの最近の下降トレンドが継続するか、あるいは反転するかを占う上で、国債需給の大きな変化がいつごろ訪れるかが鍵を握っている。

  米10年国債利回りは7月に25ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下した。月間の下げ幅では新型コロナウイルス感染拡大に市場が揺れた2020年3月以降で最大で、4カ月連続の低下となった。米金融当局は景気支援策の解除を急いでいないとする一部市場関係者の見方を、先週の米連邦公開市場委員会(FOMC)の声明が裏付ける内容だったことから、物価上昇にもかかわらず利回りへの下押し圧力が強まった。

FOMC、テーパリングへと経済は「進展した」-その時期はまだ先

  2日からの週にトレーダーは米財務省の四半期定例入札の発表に注目する。資産購入を段階的に減らすテーパリングの開始時期に国債需給がどのように影響するかが注視されている。6日発表の雇用統計など米経済指標も金融政策の見通しを左右するが、市場への影響を予想するのはそれほど容易ではないかもしれない。

  BMOのストラテジスト、イアン・リンジェン、ベンジャミン・ジェフリー両氏は顧客向けリポートで、「米国債がどの程度までファンダメンタルズに左右されるかは、実際のデータが分からないのと同じように現時点では不透明だ」と指摘した。

  米政府が国債入札規模をいずれ縮小することで供給は減る見込み。四半期入札の発表時に、当局者がそのタイミングの示唆を与える可能性もある。市場の予想より早い時期となれば、供給がより速いペースで減少するとの観測で利回りにさらなる下押し圧力がかかる。もっとも、政府が将来の入札規模縮小を検討しているとしても、今回の発表では今四半期より先の見通しについてヒントを提供しない可能性もある。

  米金融当局は月額1200億ドル(約13兆2000億円)の資産購入を続けているが、これはいずれ縮小する見込み。パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長のハト派的な発言で利回りは先週低下したが、予想より早期のテーパリング開始の示唆や、インフレ高進の兆しが現われれば、利回りが上昇に転じるきっかけとなり得る。

  パウエル議長は、ワイオミング州ジャクソンホールで開かれるカンザスシティー連銀主催の年次シンポジウムで講演する予定だが、これは8月下旬とまだ1カ月近く先だ。このため、市場関係者は経済指標のテーパリングへの意味合いや、国債供給に関する財務省の説明について、当面は自ら判断して行動することになりそうだ。

  10年債利回りは先週、1.22%で終了。これは今年の最高水準を0.5ポイント余り下回る水準。

原題:Treasury Traders Eye Supply-Demand Risks With Yields Near Lows(抜粋)

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