コンテンツにスキップする

東京の緊急事態宣言を8月末まで延長、3日連続で3000人超が感染

更新日時

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、政府は東京都と沖縄県に発令している緊急事態宣言を8月末まで延長する。当初の期限は同月22日までの予定だった。

  対象地域には神奈川、千葉、埼玉の首都圏3県と大阪府を追加する。30日の対策本部で決定した。

  菅義偉首相は、今後は若い世代のワクチン接種に注力し、8月下旬には国民の6割が1回接種を終え、4割が2回接種を終えることを目指すと表明。首都圏と関西圏では「これまでにない急激なスピードで感染が拡大している」とした上で、増加が止まらなければ病床のひっ迫が進む可能性があると述べた。

  東京への緊急事態宣言は12日に発令され、五輪も大半の会場で無観客で行われている。ワクチン接種が進む高齢者の感染は減少しているものの、宣言下でも人出の減少幅は小さく、感染力が強いデルタ変異株の拡大で感染者数が急増。政府は期限の3週間以上前に延長を判断した。

  来月24日からのパラリンピックも宣言下での開幕となり、菅首相が意欲を見せていた観客を入れての開催も難しい情勢だ。若い世代へのワクチン接種を進め、感染者数を抑え込めるかは、衆院解散の時期や自民党総裁選の行方も左右しそうだ。

東京都のコロナ新規感染者数

出所:東京都

  都内の30日の感染者数は3300人(前日3865人)で、3日連続で3000人を上回った。重症者数は88人(同81人)だった。

  伊藤忠総研の武田淳チーフエコノミストは、緊急事態宣言の影響力は薄れてきており、対象地域を拡大しても「さほど効果は出ない」と指摘。経済活動も大きく抑制されないことから「日本経済への影響は限定的で、大きくマイナスになることはない」との見方を示した。

  野村証券の桑原真樹シニアエコノミストは30日付のリポートで、ワクチンの効果で重症化率や死亡者数が低水準で推移しており「感染拡大にも関わらず人出が減少していないのは、人々の間で重症化リスクが低減しているとの判断が働いている」と分析した。目先の感染や外出の動向は不透明であるものの、「個人消費が過去の緊急事態宣言下のように大きく減少する可能性は高くない」とみている。

関連記事
(対策本部の開催を受けて更新しました)
    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE